鬼灯姫の人生珍道中ーこの話はノンフィクションです。

鬼灯姫

第1話 私《わたし》流、アイロンの使い方

 この話は、私が中学生の頃の話である。

 ある日、家庭科の筆記テストがあった。


問題 ( )に言葉を入れて、正しいアイロンの使い方を完成させよ。


①コンセントをさし、( )を入れる。 ②( )が消えたのを確認する。

③( )をする。 ④火傷に注意し、ゆっくりアイロンをかける。


正答: ①電源 ②ランプ ③当て布


 テストは記入式の為、②に入る言葉が思い出せず、私は悩んでいた。

その時にふと、アイロンの実技授業での先生の言葉を思い出したのであった。


「いいか? アイロンを使う時は、近くに人がいないか確認してから使うんだぞ」


 そして、私は回答した。

「② (周りの人)が消えたのを確認する」


 後日、先生とのバトルが起こった。

私が解答に×がついていたことに異議を唱えたからである。


私 「授業では、近くの人がいないか確認するようにと言ったじゃないですか!! せめて、×ではなく△にして下さい」


先生 「文章が成り立たないから! 教科書には、ちゃんとランプと書いてあるから!」


 結局、私の意見は却下され採点が覆ることはなかった。

最後に、「周りの人が消えたって、怖いわ!」との先生の一言で、バトルは終わりを迎えるのであった。


 ーーそして、私は今でも納得していないのである……。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る