第2話 実力調査

2日目の朝食、スタンダードなモーニング。モーニング?異世界で?スクランブルエッグ?コーンポタージュ?トースト?ここ異世界・・・?

聞いてみたら使徒が何が好みか分からないためにこのメニューになったとのこと。

ここで水の精霊王から「あの子の事頼みます。しかし、自分から行くなんて信じられないですわ」

「あー話聞く限りもうデレデレで使徒様しか見えてませんって感じだねぇ」とは雷の精霊王様の評価。あんなきれいな女性がデレデレ中身は一般人の使徒、やはりうれしい。

そんな話から風の精霊王に「使徒様のお名前がございません。使徒様は人間社会に出られる以上、人として名前が必要でしょう」風の精霊王の言葉を受け使徒が言う「名前は昨日いろいろ検索して気に入ったのを混ぜました、ジークナイト・マジェスト、です。混ぜてますから意味はありません。」

「ジークかぁ。俗な名だな。」雷の精霊王様、いい働きをします。

「ジークナイト・マジェスト様ですね。このお名前で活動できるように準備しておきます。」

「今日はジークナイト様の」「ジークそう呼んでください」ここでの3連コンボ改は想定外。風の精霊王完全撃沈。

「皆さんも今後は僕の事はジークと呼んでください」にこりと笑い、会釈をする、そして魅惑のボイス。覚悟はできていた。でもその覚悟も打ち砕かれる、残り6人の精霊王。食事の世話をする上級中級の精霊が14.5人陥落した。わずか1晩で精霊王を陥落し、その世界を手中にした

120才記憶喪失の少年は、このスクランブルエッグ火の通り具合が絶妙だなと感心しつつ思う、でも本当に地球に文化が酷似してる。偶然?いや完全に意図的だろう。

誰が?あの方しかいないよなぁ創造神様。発達度合いが異なるのは。気分、やる気と推測。あと好みかな。しかし飛行機はない。・・・竜がいた。駄目です。

しかし、それ以降の発達をしていない。もしかして、創造神様の世界はこれがデフォルトで、地球がイレギュラー?魔力の話を聞くとそう感じる。

精霊王様の世界は魔力が足りない状況が続いていたのを創造神様が別の世界からギリギリを掬って供給していたという。

それに引き換え、魔力など認識せず魔術など空想の産物。それでいて他の世界では魔道具で魔力を使って実現してるものを、地球では科学という名の魔術によって生み出されている。そして、文明の成長に創造神様は関与してない。だから、文明度をパクる。ああいう方は人間とは時間の流れが違う。

だから、近い感覚でパクっているつもりで、平気で300年くらいは誤差範囲。そして、人間側は神や精霊王からの教え。これを守るが使命。

で、他の世界の事にも忙しい創造神様がこの世界にしたことが魔力譲渡。おまけ一人。恐らくこのおまけは腹グロです。使えるものは何でも使う


朝食が終わりまずは体術の確認になった。パワーもスピードもすごい事なるから身体強化封印を言い渡された。完全全力が出せないのが少し残念であった。

戦い方は体に地球のありとあらゆる体術があった。ハンガー使った拳法ももあった。パワーも恐らくシャレにならない。

確認しているだけで理解していく。相手は雷の精霊王。最強の精霊王の中で体術に最も秀でているのが彼女だ。

まずはスピードとパワーを見たいと言い左右に50メートルずつ移動し、中心点で前方に置いてある直径15メートルほどの岩石(ハルモド)っていうダイヤモンド級の堅さの岩石。これはいじめではない。ジークならばこの程度という方面の愛である。

とりあえず一度全力を試したかったジークは、「始め」の言葉と同時に消えた。すごい風圧は感じた、しかしジークの姿は見えず次に皆が感じたのは、

地球で言えば数十メガトン級の爆発エネルギーだった。不幸にもハルモドを使った的のせいでジークの力を一瞬受け止めた。しかし、受け止めきれたわけじゃない。中途半端に受け止めたため力の軌道を変えるにとどまった。そして、核数十メガトン級の災厄が地上を襲った。

精霊王は突然の事態に驚愕しながらも必要な対処をしていく。自然環境保護がメインで人間のことなど別に眼中にない。

結局自然環境のバランスを戻すのにまる1日要した。しかし、ジークから見れば恐ろしい速さの復旧だったが。


「体術はもういい。昨日のあれは身体強化使ってないだろう。その状態であれか。しかし・・・

あれを避けれる者はこの世界にいない。」事実上の体術最強宣言である。ジークは思わずガッツポーズした。

「今日は魔術行使だが昨日のように地上に被害が出てはたまらん。ましてや魔術だからな。

だから、今日の標的はあれだ」と指をさされたのは、地球の月の4分の1程度の、この世界の第3の月「ファール」あれに魔術を全力で。そう言われるジーク

あれ相手なら心配いらない。といっているがどうかな?ジークは破壊か、墜落か、均衡か少し悩み、破壊しに来たわけじゃない。昨日のは事故。

そこで、均衡を選ぶ。この頭脳スーパーコンピューターだ。どの質量までがオッケーか、どの高度までがオッケーかなどなど欲しいことがすべて計算できてしまう。ここまできたら計算した中から選んだプランを選ぶ。

「準備良いよ」ジークは精霊王たちに伝える。精霊王たちは今回は大丈夫。ジークの魔術をのんびり見学と思っていた。

「開始して」ジークに指示を出す火の精霊王。膨大な魔力の集積を感じた。ほんの一瞬、集積した魔力はすぐに霧散した。

しかし、集積した魔力は霧散したわけではない。次のジークの言葉で魔力はまた力を持つ「ファ〇ネル」この言葉はどうしても使う必要があると感じた。

「ファ〇ネル??」聞いたことのない詠唱。どんな魔術か想像できない。結果を見ようとファールを見る。

そこにはファールを球形に囲い込んで氷の槍を打ち込んでいる状況が見える。確かに規模はすごいが意外に地味と思う者が多かった。

そして、しばらくしてから風の精霊王が気づいた「ファールが落ちてる。おびただしい氷の槍でファールの重量が増え地上に落ちる」「!!!」

ファールが落ちれば昨日どころではない。精霊王もそれは分かっている。しかし、精霊王でも力に限界がある。

そこで、ジークが宣言する「ファール」止めます。「フェ〇ックス」地上の方向から巨大な火の鳥がファールを覆う。それと同時に溶けて蒸発する氷の槍。しかし、火の鳥も力がなくなる。

そしてついにファールの降下は止まった。火の鳥が力尽きる前に氷の槍を溶かしきった。しかし、魔力が燃料とはいえよく宇宙で燃えた火の鳥に拍手

「全部、自作自演。あれほどの魔力は私たちでも使えない。見事というより悪辣ね。地上はすごいことになってる。精霊もあれだけの魔力を感じたのは初めて。みんなすごい動揺してる。」「で、魔術の試験は?」「もともと試験じゃない、実力が見たかっただけだしね。」

「実力という面では武術も魔術も合格。でも威力が強すぎる。威力抑えられる?」「無理です」「~明日から魔力制御の訓練ね」「体術も手加減を教えないと」「午前午後みっちりね」「お手柔らかにお願いします」


この世界での人間種の寿命は1500才から1800才と言われている。比率的には幼少期が短く成人後が異常に長い。

この世界と地球と比較するとこちらの世界の10年が地球の1年相当。それだと寿命の相関性がとの言葉が出ると思うが、そもそも世界が違う。

それだけでも大きな差があってもおかしくはない。

これは、ある国での制度で他の国が同じなわけではない。この国では50才で初等学園に入学する。次に100才で中等学園に入る。ここまでは義務教育。

そして高等学園、150才で入学して180才で卒業する、基本的に。この後に教育機関はない。大学、大学院とあっておかしくないのにない。

高等学園自体30年しか履修期間がない。寿命が長いのに教育を急ぎすぎの印象がある。

しかしそれにも理由がある、人としてのスペック、能力というかは大体200才位でピークを迎え、800才くらいまではピークに近い状態が続き

1200歳ころまでは徐々に衰えていた能力が、それを超えると一気に衰える。能力は上がらなくても知識経験の蓄積はあるが、200才長くても250歳までに得た身体的、魔術的能力は上がらない。

それゆえに富む国ほど教育に力を入れ幼少期から教育に余念がない。逆に貧しい国では義務教育など夢物語。こういう国が9割を超える。

それが人材の排出量に大きな差を生み、もはや覆すにはどうするか?誰にも解けない問題になっている。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る