レジスタンスの基地へ、そしてクレスの過去が明らかに
俺たちはアジトへ目指し、崖下の森林を目標に歩き始めた。
クレスの誘導に従い、そのままアジトに向かうようだ。
森の中に入り、草をかき分け入っていく。すると建物が見えてきた。どうやらこの先にアジトがあるようだ。
クレスと見張りが話していた。見張りが奥へ指をさし誘導してくれる。そのまま通れるようだ。
見張りの人へ会釈をし、奥へ進んで行く。目の前には砦があった。
2階建てぐらいの小さな砦だが、連絡所にはなるようだ。入り口付近の警備をしてる人から案内を受ける。
俺を含め、皆で砦の中へ入っていく。
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案内された先は大会議室のような大きな部屋だった。
そこの椅子に腰かける。
「なあ、クレス、ここの説明してくれるか?」
「ええ、そうですね。ここはイーストウッド国の生き残りが作った反乱軍のアジト、と言ったほうが正しいでしょうね」
なるほど、国を追われて集まった人たちの集い場所と言ったところか。
「僕は、この国で育ちました。そしていろんなことを見てきました。王位継承権は当時ありませんでしたが、このままこの国で過ごせると疑いませんでしたね」
そうクレスは言うと、この国について話し始めた。
「兄である、第2王子のミカエル・フォン・ウェストウッドは、グランドフォート王国へ婿入りするために出発しました。――しかし、ミカエル・フォン・ウェストウッドが国家反逆の罪で処刑されたという事で我が国である、イーストウッド国へ宣戦布告されました」
うわ、なんかすごい話だな。
「もともと我が国は、【
これを不幸ととらえるか、幸運ととらえるかはまさに本人以外の采配次第だろう。周りにとっては後者だと思う。
「僕はすぐ王都奪還をしたかった! しかし、当時は王国の戦力がこちらに集中していた為、手も足も出ませんでした。ここでエリナさんとアリーシャさんと出会って、冒険者としてしばらく行動することを決めたのです」
それが、今のパーティメンバーという事か。
「ああ、俺は元々この国の貴族だったからな、クレスと一緒にダンジョン攻略してたんだぜ」
アズラックが口をはさむ。
「そだよ、あたしはね、エリナにスカウトされてからずっと一緒に居たんだよっ」
アリーシャはニコニコしながら答える。
「………」
エリナは何か言いたそうだが黙って聞いていた。
「僕には妹がいるんですが、今はノーザンテースト帝国にいます。嫁入りしてるので、軍事上の同盟ですのでレジスタンス発足には多くの助力をして頂いています」
なるほどね、それでレジスタンスが維持できているのか。――しかし、いくら助力があるとはいえ強大な王国の戦力をもってすれば制圧されてもおかしくないのだが。何かあるのか?
「東に辺境伯があるのですが、現在の戦力はそちらに集中しています。どうゆうわけかグランドフォート王国は北のノーザンテースト帝国へ戦争を仕掛けました。今はそこからの2面戦争がある為、こちらへの戦力は手薄琉になっています」
いくら強大な王国とはいえ、2つの国への戦争を同時進行は難しいか。そして北へ戦力を集中させている。北のほうが王国にとって重要なんだろうな。
――そこへドアにノックの音が聞こえた。このレジスタンスの基地の責任者が出てくるのだろう。俺たちは入ってくるのを待った。
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