第1章・笑顔という名の呪い

冬休みも終わり、僕は約束通り彼女を迎えに行くことにした。


やはり結構なお嬢様校で門の前には警備員までも居た。


女子校という事もあり僕は浮いている状況...

いや、浮くも何もないか...


「あら...」

「お迎えに参りましたよ。お姫様」

「ありがとう」

「どういたしまして」

「本当に来てくれたのね...」

「あぁ。約束しただろ?」

「えぇ」


時々彼女は不安そうな瞳をする。

何かを知られるのが怖いような、

彼女はいったい何に怯えてるのだろうか、

だけど、彼女の心に足を踏み入れる気はない。

彼女じゃいつがうちあけてくれると信じているから...全てを僕に話してくれると...


ただ彼女がそんな顔をするから少し不安になる。今まで結構な女の子の相手をしてきたが、彼女はイマイチよく分からない。

本当に彼女はそこらの人間とは格がちがう。


僕がこんなにも本心を話したのは彼女だけだ。

彼女にはなんでも話してしまう。心に思った事も。

彼女に呪いをかけられているように。


「迎え...嫌だった?」

「え?そうじゃなくて...」

「ん?」

「忘れてると思って...」

「ふーん」

「また会えて嬉しいわ...ありがとう」

「うん」


彼女が何に怯えてるのかは分からないけど、ひとつだけ分かることは、彼女の笑顔には少しの魔法があるということだ



僕に呪いをかけるほどの




2日しか経っていないのに

僕はもう君に夢中だ。



それは彼女の笑顔が眩しくて綺麗だから。

彼女の笑顔を好きになってしまったから。

君に魅了されてしまったから。



君の笑顔は僕を夢中にさせる呪いがかかってる。



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