第1章・同情じゃない優しさ

彼女は僕に着替えもご飯もくれた。

彼女は僕に同情してくれているのだろう

他の人達同じなのだろうか...


「湯加減はどうだったかしら」

「あぁ。良かったよ...ありがとう」

「そう」


だけど、彼女の笑顔を見ていると落ち着く。

でも、彼女の目を見るのは怖い。

彼女の目は冷ややかな目だ。

でもその奥の瞳は優しさで溢れている。


優しい瞳。でまその目は怖い。


君はどうして僕に笑いかけてくれるの?


彼女は僕に何を思っているの?


「君は僕に同情してくれてるの?」

「...。同情とは違うわ。ただ少しでも笑って欲しくて」

「え?」

「おかしいわよね。私今日だけであなたのこと気に入ってしまったの」



__気に入ったって言うのは



「これからもうちにいらっしゃい」



__好きの意味なの?


「変な奴...」

「.....」




”変な奴”ただ思った事が声に出てしまった

この時の僕は彼女の顔が一瞬曇ったのに気づかなかった。



「どこの学校?」

「え?桜城学園だけど...」

「そう...」



桜城学園。

昔からのお嬢様高と呼ばれている。


僕が通っている私立とは全くちがう。



「今度迎えに行くよ...」

「え?」

「君みたいな可愛い子を1人にはできない」

「ふふ。ありがとう」


彼女の笑顔は太陽だ。

その目とは全く違う。


彼女と会うのは初めてじゃない気がする。

彼女もそう思っていてくれたらいいな




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