第三話 決意

「えっ、はぁ?」

普通に驚いた。

【まあ、驚くのも無理はない。普通に生きていればまず無いことだからな】

相棒は、とても簡単そうに言った。

そして俺は、疑問に思った。

「なんで、俺なんだ?もっと偉い人間がなるものじゃないのか?」

そう、言うと相棒は、

【主はワレの相棒だ。何故良く知りもしない奴を転生させねばならぬのだ。主だからこそ、ワレが認めたのだ】

少し嬉しく思った。

【ワレは、主が夜な夜な泥で汚れたワレの体を綺麗にしたり、少しでも悪意ある者にワレの体を触らせなかったりと、ワレは良く知ってるぞ】

改めて言われると恥ずかしくなった。

「やめてくれ、少し恥ずかしい。それよりも話を進めてくれ。」

【まだまだあるのだがな。しかし、あまり長いと主が消えてしまうからな。】

そう言ってから、

【主は転生については、知っているな?】

「あぁ、意味は知ってる。」

【ならば話は早い。主は別世界の赤子に転生するのだ。方法については、ワレの能力で可能だ。ワレを所持した状態で人の死や動物の死などに立ち会った場合、魂の一部がワレの中に吸収されるのだ。そして、今まで主がためてきた魂をすべて使い、転生することができる。】

「OK。把握した。」

【最初は、ワレはそばにいない。生まれたばかりの赤子がワレを所持していたら不自然だからな。ある程度成長したらワレを見つけてくれ。場所は後で説明する。】

【今から転生する世界はアレルシア、主の世界で言うゲームのような世界だ。剣や魔法が主流の世界だからな、ワレはあまり公にしないほうがよかろう。】

「分かった。それで、俺はどこで生まれるんだ?」

【主は、シェル村の村長の息子として生まれる。最初は大変だが、頑張ってくれよ。主よ。】

「分かった。頑張ってみるよ。」

【そろそろ時間だ。主よ。向こうに見える白い光の方へ行ってくれ。後は勝手に向こうの世界へ行ける。】

「ありがとう相棒、またすぐに会おう。」

【あぁ、主よ。また会おう】

そして、俺は光の中に向かい走って行く。

途中、振り返った時に見えた相棒の顔は、女性の様な顔に見えた。

そして、俺の視界は、白く染まった。







_______________________

後書き


どうも主ですが、2日も休んでいました。次は、出来るだけ早く出すので楽しみにお待ちください。

 さて、次回は、転生先でのお話です。結構人が出る予定です。

最後に

 応援ありがとうございます。拙い文章ですが楽しんでいただければ幸いです。それではまた次回。

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