第12話



「最近、オバケの表情も明るくなり、オバケらしく無くなって来てるなぁ…。」

「隊長、これは、良い事じゃないですか?

生前、孤独死や寂しい人生を送ったオバケが多いいと聞きました。

今は、仲間のオバケと将棋をしたりダンスをしたりと、第二の人生を謳歌してますよ。」

「それは、良い事なんだが、ちょっと依頼が来てるんだ。」

「何処からですか?」

「古びた遊園地なんだが…。」

「遊園地ですか?」

「オバケ屋敷が全然、怖くなくって子供達からも馬鹿にされて、子供達がビビるくらいのオバケ屋敷を考えてくれ!っと依頼が有った。」

「それは、企画なんて無いでも、実際のオバケが沢山いるんだし簡単な仕事依頼ですよ。」

「相変わらず、お前は馬鹿だな!

あれを見て見ろ!」

オバケ達は、全く人間の様に笑ったり、喋ったりと恐怖のカケラも無くなった。

「確かに…。

再度、オバケを孤独にして昔を思い出させましょう。」

オバケ屋敷担当のオバケは、缶詰め状態にして孤独にさせた。


オバケ屋敷リニューアル


沢山の大人や子供達が遊園地に集まった。

リニューアルするオバケ屋敷の為に…。

「オバケ諸君!準備は、出来てるかな?

さぁ、オープンだ!

皆んなを思う存分、怖がらせるんだ!」

「了解!」

沢山の大人や子供達が一斉に入って来た。

オバケは、嬉しさのあまり、お客に近づき、「私、皆んなに逢えて嬉しいよ。

だって、一週間も誰とも話が出来なかったんだよ。

僕の友達になって下さい。」


お客は気持ち悪いだけで、さっさと出口に逃げた。

「もう、オバケ依頼には、頼みません」

お断りの電話が遊園地から入った…。


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