閑話1 再来する第十四の屍
…店主、ひとついいだろうか?
「なんでしょう小指さん」
店主は少し驚いた様な表情を浮かべながら、読んでいた昨日の朝刊から顔を上げた。
結局のところ、だ。活きのいい屍、と呼ぶに値する条件のようなものはいったい?
「あー、確かに言われてみれば…。気になります?」
…普通は気になるんじゃないのか?
「ふむふむ…。そうですねぇ、まぁ、ざっくーり簡単に説明しますと、意思の疎通ができて、なおかつ行動にも移せちゃうような元気な子、ですかねぇ。どちらか一方でもかけてしまうと、私でもちょっとジャッジが
うん?なんだかその口ぶりだと、過去に例外がいたように聞こえるな。
「えぇ、いましたよ。そうですね、以前ここから数百キロほど離れた村が日照りで大変なことになっていたのはご存知ですか?その原因となった子たちがまさしく例外。といったところですかね。意思の疎通という点に関して、あの子たちは小指さんのように人間と言葉を交わすことができなかったんですよね」
…本当に人間はあの声が聞こえていないのか?
「聞こえていてあのような仕打ちをするでしょうか?私にはできませんねー。可哀そうすぎて」
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