第五の屍

 ああ、何ということだ。君のように美しいものを私は見たことがない!我妻シェリーに出会ったときと同等…いやそれ以上の胸のときめきを感じる!

 くっ…。いや、しかし…だめだ!どちらかを選ぶなんて私にはできない!!

 「ナンパは大概に…あーなんだそういうことですか」

 店主、よいところにきた。私はどうすればよいだろうか!

 「いや…どうするも何もですね…」

 そうか!悩む必要はないと…どちらも等しく愛せばいいと!そういうことか、流石店主だ。

 「えっとー、その…ですから…」

 君さえいれば私は他に何もいらないとも!

 「…この様子だと聞こえて…いませんね。そんなんだから屍趣味とか言われるんですよ…」

 店主!さぁ、今すぐこの子をうりたまえ、いくらだ?

 「金貨三ま…」

 たった三枚でよいのだな!?よし、買った!!

 「…あとから後悔しないでくださいね、銀貨1枚の商品ですので」

 さぁ、我家へ帰ろう。温かいスープでもいかがかね?

 そういってとび出していくロンド公爵。

 「…魅了する心臓ちゃん。ほどほどにね」

 店主は苦笑いをこぼしていた。

 

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