第15話 『鹿の王 水底の橋』

 おはようございます。長月です。

 今朝は土砂降りでした。今は晴れていますが……。

 全国ニュースを見れば、九州と岐阜や長野周辺で豪雨とのこと。


 最近の雨は容赦ない。これまでの人間の行いに天罰を与えるかのようです。

 ……まあ、過去に生きた人々の罪科つみとがを何処まで背負えるのか。それは人それぞれでしょうが。

 自然破壊にしろ戦争にしろ。ある程度水に流して新たに関係を結ぶべき事象と、過ちを認めた上で皆が協力し合ってより良い方向へ進んでいかなければいけない事象とがあるのだろうなと思います。

 素人で一般人の戯言ざれごとです。


 しかし、今現在困難な状況におられ、歯を喰いしばっておられる方がいることは事実。

 頑張り過ぎて体を壊されないように。休める時は休んでくださいね。




 湿っぽくなってしまいましたね。

 では。いつもの通りに本の紹介と参りましょう。


 上橋菜穂子『鹿の王 水底の橋』KADOKAWA


 昨日、半日かけて読み終わりました。読み応えたっぷりです。


 上橋さんといえば、わたしは『守り人』シリーズが大好きでした。

 出会った当初は小学生低学年とかだったか、な? 難しくて放り出した物語です。

 しかしアニメ化されて、興味を持って、改めて読み直し……はまりました(笑)


 バルサとチャグム、そして彼らの周りで助け、見守る人々。その誰もが魅力的で、精霊という不思議な存在が住まう世界を想像して。全シリーズ読破しましたね。

 知らない、という方は是非。お子さんと一緒に。またはひとりで集中してください。


 話がだいぶん逸れました。


 同じく上橋さんが書き上げられたシリーズもの『鹿の王』。この続編となります。

『鹿の王』には、黒狼熱ミツツアルという病が出てきます。鉱山で爆発的に流行り、主人公の一人であるヴァンと拾い児ユナは追われる身となります。同時に、この病に立ち向かうため、ホッサルという若き医師が動き出す――。


 今回は、ホッサルが主人公です。

 真那まなの故郷に行くことになったホッサルと恋人のミラル。

 そこで出会ったのは、ホッサルたちオタワル医術と対峙する清心教の医術師たち。

 全く別の見方を重視する二つの医術は、反発し合い、けれど同じ結果にたどり着く。

 小さな少女の大きな病。彼女の病を治すことは出来るのか?

 そして、まさかの事態がホッサルたちの前に起こるのです。



 コロナウイルスが蔓延し、普通の生活が難しくなった今。

 わたしたちができることは、少ないのでしょう。

 ウイルスは夏の日差しで死ぬこともなければ、梅雨の豪雨で落ちることもない。

 そこにあるのです。

 では、どうするのか。


 まさか、この物語が世に出される時、コロナウイルスが流行っているなんて思いもしなかった。そんなことを上橋さんはあとがきに書かれています。

 誰も想定しない病気。予想外の事態。

 それでも、わたしたちは生きている。

 いつ病に侵されるかとびくつきながらも、今は生きています。


 どこにでもいる一般人。それがわたしです。

 今日も明日も、きっと出来ることをするしかないのでしょう。


 ……なんか、いい感じのこと言ってますね。あんまり突っ込まないでください(笑)


 とりあえず、医学に興味のある方とか、懸命に動く人々が好きな方におすすめします。

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