第14話 『鬼門の将軍 平将門』

 皆さま、こんばんは。

 長月です。

 急に土砂降りになったり、晴れたりと忙しいですね。最近風が強いこともあるので、気を付けたいものです。

 コロナウイルスの感染者もまた増えだしているようです。うがい手洗い、消毒をしていかなくてはいけませんね。

 だけど、マスクはこれから暑い……。

 周りに誰もいなければ、少し外して呼吸を安定させています。マスクしていると酸欠になるんですよね。これって、わたしだけなんですかね?

 まあ、仕事柄動き続けていることも原因でしょうが。


 どちらにしろ、もう少し自粛は続くのでしょう。

 適度に息抜きしつつ、落ち着いた日常を目指したいものです。




 さて。久し振りの更新です。


 高田崇史たかだたかふみ『鬼門の将軍 平将門』新潮社


 また高田さんの本です。この作家さん、好きなんですよね。

 歴史の見方が独特で、こんな見方があったのか! と目から鱗が落ちることが多いのです。そして、それが逐一納得できるのです。

 表の歴史ではなく、裏の歴史。そこにこそ、もしかしたら歴史の真意が隠されているのかもしれません。


 今回の主人公は、萬願寺響子まんがんじきょうこ。医薬品関係の出版社に勤めています。

 そして彼女の従弟であるれん。彼が追うのが、平将門。


 平将門といえば、日本の三大怨霊のひとりに数えられます。

 物語の中でも言われていますが、あと二人は、崇徳院と菅原道真。ご興味のある方は、学生時代の教科書をご覧ください(笑) ググっていただいてもいいかもしれません。


 しかし漣は言うのです。

 平将門が大怨霊であるなど、聞いたことがない、と。

 これは一体どういうことなのでしょうか?


 そうして、二人の行動とは別に、殺人事件がおこります。

 場所は京都。そして、東京。

 首無し死体。丑の刻参り。――もうひとつの、首無し死体。

 二つの場所で、警察も動き始めます。


『QED』をご存知の方は、漢方薬局の薬剤師と聞いて、ピンとくる方もおられるのではないでしょうか?

 そう、あの人が漣の知り合いなのです。彼のヒントが、漣を自説へと導きます。


 平将門と殺人事件。

 一見して関係性のない二つの事象は、つながります。

 何処でどうつながるかは、読んでみてくださいませ。


 あなたが漣の説をどう考えるのか。

 タイムスリップ不可能な世界で、過去を目前にすることは出来ません。

 しかし、残された史料と自分の頭、そして関係もなさそうな昔から残ってきたもの。それらが合わさる時、わたしたちは真実に近付けるのかもしれません。


 歴史の見方はひとつではありません。

 それはきっと、現在を未来から見た時も、そうであるのでしょう。

 テストのためだけではない、あなたの考え方を広げる歴史を読んでみてはいかがでしょうか?


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