パンケーキバイキング
イリスとグレイスに手伝ってもらい、ハウスキットの中にパンケーキバイキングの会場が完成した。
「よし、セッティング終了。」
使ってなかったいろんな種類のジャムも並べることによって、こう……それっぽい雰囲気がでているような気がする。
飾り付けこそないものの、トッピングの果物などの色どりが豊かなため見栄えもいい。
「こんなにたくさんあるとどれを食べようか迷っちゃいますね。」
「それが狙いでもあるからな。」
存分に迷っていろんな組み合わせで食べてみてほしい。
「全部のせて食べるのもありっすか!?」
「もちろん構わないぞ?好きなようにトッピングして食べるといいさ。」
「やったっす!!」
グレイスならトッピング全部のせはやりかねないな。まぁ、混ぜて美味しくなくなってしまうものは置いてないから問題ないだろう。
「あっ、肝心なもの用意するの忘れてた。」
ジャムとかに気をとられ、肝心のハチミツとメープルシロップ、チョコソースを準備するのを忘れていた。
これもジャムの隣に置いて……よし、これで今度こそ完成だな。
そうこうしていると、ハウスキットの窓からシア達がこちらに向かってくるのが見えた。
ついさっきレイラに呼びに行ってもらってたんだ。
リリン達は…まだ寝てるっぽいな。起きてたら声をかけてくれって頼んでたから、今来ていないということはそういうことらしい。
ちなみにシンとミクモは、大臣達と国王代理の顔合わせも兼ねて昼食をするそうだから、こっちには来れないとのことだ。
「凄い今日は豪華ね~。」
「果物いっぱい!!パン?いっぱい!!」
「いったい何を始めるんだい?」
三人がハウスキットの中に入ってくると、いつもとは違う雰囲気に少し驚いていた。
「今日はパンケーキバイキングだ。ここにあるパンケーキの上に果物だったり、ジャムだったりを自分の好きなように盛って食べてくれ。」
「この中ならどれでもいいの?」
「あぁ、好きなだけ好きなように盛っていいぞ。」
「ふわぁぁ~楽しみっ!!」
「これだけたくさんあると迷うねぇ~。」
「取りあえず、一度俺が見本を見せようか‥」
二種類のパンケーキを皿にとり、その上にゴロゴロと果物をのせてパンケーキの脇に生クリームを盛る。その上にブルーベリージャムをかけて、最後に上からハチミツを全体に回しかける。
「まぁ、こんなもんかな。」
「相変わらずヒイラギが盛ると芸術作品になるわよね。」
「お兄さん凄いっ!!」
「まぁ、これはあくまでも見本だからな?別に綺麗さとか意識しないで、食べたいものを上にのせればいいんだ。」
こういう風に盛ってしまうのは、ただの料理人としての癖だからな。
別に食べるみんなが意識する必要はない。
「さぁ、次はみんなの番だぞ?自分の好きなように盛ってみてくれ。」
そしてみんなは各々皿にパンケーキを取り、少し悩みながらも自己流でパンケーキの盛り付け始めた。
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