フレンチトースト
窓から差し込む朝日で目が覚める。
「んっ、まぶしっ……もう朝か。」
ゆっくりと起き上がろうとすると、俺のお腹の上でシアが安らかに寝息を立てていた。
昨日、確かにドーナ達に預かられていたはずだが……いつの間にか抜け出して来たらしい。
シアのことを起こさないようにゆっくりと起き上がり、コーヒーメーカーにスイッチを入れてコーヒーを淹れた。
「はぁ……しみる。」
やはり朝のコーヒーはいい。体に染み渡る。そうやって朝のコーヒータイムを楽しんでいると……。
「おはようございます。ヒイラギさん。」
「あぁ、おはようございます。」
ミルタさんが一番に起きてきた。行商人という職業柄故に朝は強いのだろう。
「今から朝ごはんを作るのでちょっと待っててくださいね?」
「朝ごはんですか、何から何まですみません。」
「いえいえ、大丈夫ですよ。気にしないでください。あぁ、それとこれ……コーヒーっていう極東の飲み物なんですけど。よかったらどうぞ。」
ミルタさんにコーヒーを一杯淹れて差し出した。
「おぉ、いい香りですな。では失礼して……ふむ、少し苦いですが深い味わい。紅茶の代用品としても申し分ない飲料ですな。」
流石行商人……見るところが違う。
にしても紅茶の代用品か、商品化できればもしかすると……。
おっとと、考え込んでいる時間はないな。みんなが起きてくる前に朝食を作らないと。
「それじゃあ、朝ごはん作ってくるので失礼します。座ってゆっくりしていてください。」
「ありがとうございます。」
俺はミルタさんが席に座ったのを見て厨房へと向かった。
「さて、今日は何を作ろうかな。」
昨日はベーコンエッグ……今日はパン主体の料理にでもしようか。
「まずは卵に牛乳と生クリームを混ぜて……あとは砂糖とハチミツ。」
卵に牛乳と生クリームを混ぜ、砂糖とハチミツで味付けをしていく。
「後は食パンをカットにして浸しておこう。」
食パンを浸した後フライパンにバターを入れて馴染ませ、浸したパンを焼いていく。
「表面に焼き色がついたらオーブンに入れて、軽く火を入れる。」
表面に少し焼き色がついたら、250℃に熱したオーブンにいれて中に少し火を入れて半熟にする。
「うん、このぐらいでいいだろう。」
焼き上がったフレンチトーストを皿に盛り付け、粉砂糖と蜂蜜をかけて完成だ。
「特製外はカリカリ、中は半熟トロトロのフレンチトーストだ。」
あとは付けあわせにちょっとしたサラダと、コンソメスープを添えてやれば完璧だ。
「さ、みんなを起こしに行こうかな。」
出来上がって朝食を持って、みんなのもとへと向かうのだった。
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