助手は走り回る
探偵が捜査・情報収集を助手に任せる利点について、もう少し書いておくことにします。なにしろ、ここは『カクヨム』ですから、たまには『書く』うえでのヒントのようなものも示したいのです。
探偵不在、助手だけの状況だと犯人(作者)がご誘導したい方向に捜査側(読者)を思い切り引っ張ることができます。別に探偵がいても可能なのですが、探偵がいる状況であまりにやりすぎると「なぜ探偵が欺瞞に気づかなかったか?」「では、どこで欺瞞を見抜いたか?」や「探偵を騙せるほどの真犯人の狡猾さ」や「犯人を後押しした運」みたいなものを書き込む必要が出てきます。
いや、だったら書けばいいだけな話じゃないか。そんな声が聞こえてきそうです。
おっしゃる通りなのですが、助手をフラフラさせることで書き込める面白さもあるのです。「証拠のかわりに」もそうで、アーチー・グッドウィンがウロウロすることで、物語をだれさせません。
探偵に無茶苦茶を言われたり、探偵の代わりに嫌な思いをしたり、警察を出し抜いたりしないといけない。そんなふうにして読者に共感を持ってもらいながら謎の物語を並走してもらうことで、真相が明らかにされたときの衝撃を支えているのです。
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