What?
「偶然の審判」のうまさは、なにが起きているかの部分を巧みにぼかし、犯罪の全体像をつかみにくくしていることです。
犯人レベルというより、作者レベルでのお話で、そうした構成にしているのです。
つまり、who(誰が)?やhow(どうやって)?ではなくwhat(なにが)?が問題になっているのです。
ポイントは冒頭のチョコレートの譲り受け。【本来、毒入りチョコレートを口にするはずでない人物の手に毒入りチョコレートが偶然(!)わたってしまった】という要素。
詳しくは書きませんが、犯人は【偶然】を実にうまく利用しています。
そして、犯人が追い詰められるのもまた偶然であるのは、実にバークリーらしい嫌らしい点です。
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