でないならば、なにを選ぶか
では、私ならばクリスティの短編から、なにを選ぶか。「検察側の証人」を外すと、「スズメ蜂の巣」か「チョコレートの箱」と答えたいと思います。
この企画を進行しているうちに「どうも乱歩にはこういう傾向が好きなのではないか」というものが見えてきたような気がしています。それがなにかを断言する覚悟というか、勇気というかがないので今、ここで明言しません。
ヒントにはなってしまいますが、内容に触れないように匂わせるように書きます。「スズメ蜂の巣」の犯罪の動機なんて、きっと乱歩は好きだと思いますし、『世界短編傑作集』の収録作品にもこのテイストの作品は選ばれています。「チョコレートの箱」のちょっと突き放したような感じも「二銭銅貨」に通じるものがあるように感じるのです。
今回の原稿を書くにあたり、いくつか短編を読み直し、著作リストや読書メモを見返してみたのですが、クリスティは短編も多いです。ちょっとクリスティを語るには勉強不足だな、と感じるほど未読のものが多い。長編は「全部読まないで楽しみのためにとっておいている」ところもあるのですが、短編にこんなに読んでいないものがあるとは。
反省です。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます