ファンタジー葉桜反省会(4)レギュレーションをギリギリクリアせよ
まだ続くのか反省会。すみません、気が済むまで続きます。
あらすじのレギュレーションはいくつかポイントがありますが、重要なのはきっと「桜子が悩みを打ち明けて去る」、その後、葉太が「言えなかった言葉を伝える」でしょう。
さて。
桜子の悩み→ずっとここにはいられない。
となりますがどうやってこれを、正体をストレートに打ち明けずにやらせるか。
オブラートな表現について私の方に悩みが生じましたよ。ただ単にサヨナラを言うのではダメ。
知らずのうちに自分と去年の女の子の関係がわかることを口走ってしまって……というのは決まっていたものの、それでは悩みにならない。
解決策。
「どうして雪兎になれないのか」
雪と桜は作中の隠れモチーフでもあるし、いいか、うん。
(と思っていたら次の筆致企画、お題に雪!)
変身できないのも悩みの一つということで。「走り去る」はスルーしちゃいました。初めは走り去る予定でしたが、その前にMagiaIVで啖呵切って走り去ってますから。ていうか走るくらいでは葉太に追いつかれちゃうし。
葉太が「言えなかった言葉を言う」
うーーーん。彼が言えなかった言葉は例のアレですけれど、実はここに数段階の改稿が。
桜子は初め、葉太の発言の先が分かって遮ることにする→推測で彼の気持ちを解釈→表情その他から読み取ったとは言え、推測が桜子に都合が良すぎる? 桜子思い上がり説が浮上するかもしれない。
改稿にて、葉太の言葉は聞こえたけど自分の声でかき消したことにする→葉太が「言えなかった」ことにならない。
最終稿にて、やっぱり桜子が遮ったことにする。もう少し葉太の様子から明白だったよ、というニュアンスを加える。
こうした経緯を辿りました。
しかし、桜子のモノローグで言っておいてもう一回本人から言わせるのは……。
大体、登場人物にあけすけに「好き」と言わせたくない蜜柑桜です。だって恥ずかしいじゃないですか。あれだけ甘いと言われる匠響子すら言っていないし。星歌さん達すら言っていないし。黒板ですら書いてないし。
奥義、伏字!! (お好きな言葉を入れてください)
レ、レギュレーションは破ってない……はず。
因みに葉太の呪文まがい(必殺技名みたいなのでなくてほぼ朗唱)も途中があったのですけれど、どうも魔法の呪文も言わせるのがね、恥ずかしくて。特に必殺技系は無理。伏せ字伏せ字。
お好きな呪文を入れてください。
今回、自分課題は完全一人称でした。
フィンディルさんという方に感想を書いていただいて、私が一人称視点混ざる三人称という書きやすい形式を使っていたため、完全一人称や完全三人称が書けるようになったら……というコメントを頂いたな、という記憶があったのです。練習しようと課題にしました。
しかし難しかったです。一人称だと情景説明もしにくいんだな、って勉強になりました。情景説明を入れすぎると、「いや、そんなに風景を言語化しながら生きてる人いないって」とか「そこまで普通見てないから」とか突っ込み入れてしまって……。今回の話で生きたところがあるとすれば、自然界の物の呼称や動作の記述を「桜子寄り」にできたところでしょうか。正体がわかったところで読者の方の注目点にもなってくれたようで、狙った効果が出たので一安心です。
そしてやはり突っ込む。
学園長、ロマンチストすぎるわ……こんなこと実際に言う人いたらどうしよう。
私の脳内の学園長は頭が寒くなってしまった少し恰幅の良いおじさまです(ここも桜子視点で「学園長の頭が……」とか書けないじゃないですか)。彼は茶色のスーツで脳内に現れます。体は横が広め(超肥満ではない)なのであまり背が高く見えない。
あと、学園長、いつでも窓の外見てるのかな。仕事しなよ。
さらに、学園長、魔法成功の秘訣はどこまで知ってたんだろう……教えないの……? というご指摘が来るか危ぶみました。でも、
「彼自身も正確には分かっていない!」
「教育的配慮!!」
と言い聞かせて乗り切りました。
桜子の制服は真紅のローブに編み上げの茶色のブーツです。桜の精だけれど髪の毛はピンクでないのだろう。本人の願望?
↑小説では作中で語らない方がいいこともありますね。
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