第44話 楽園 part 2

 ツバサはタイガを呼び出した。


「何だよ、話って」


ツバサはタイガに照れくさそうに告白した。


タイガは驚いた。


「俺のことが好きなのか?」


ツバサは静かにうなづいた。


「俺もツバサのことが好きだ」


2人は抱きしめ合った。


「でも、こんな俺でいいのか?」


タイガは少し自信なさそうに言った。


「信じてないの?」


「いや、そんなことないけど」


ツバサはタイガの前で裸になった。


タイガは突然の出来事に何が何だか訳が分からず、頭が真っ白になった。


「な、なにやってんだよ!」


「タイガのことを信頼してるから裸を見せてるんだよ」


タイガはやけくそで裸になった。


「俺、お前の見てしまったから俺のも見てくれ」


「けっこう良い体じゃん」


そして、2人は優しく交わった。


そこにエロはなかった。


人が信頼し、愛し合っていく美しさがそこにあり、幼児のようなあどけなさもあった。


2人は子供のようにはしゃぎまわった。


「すごい!まるで蛇に誘惑される前のアダムとイブじゃないか!」


夢魔(ムーマ)の構成員達はとてつもなく驚いていた。


「実験は成果を上げつつあるな」


夢魔(ムーマ)は嬉しそうに笑った。




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