第42話 ダイヤモンド

 タイガは昨日のことを謝った。



なんやかんやでみんな許してくれた。



「ツバサ、どんな時も誰に対しても優しく接し、みんなのことを考えてくれる所が好きだ」


「昨日はタカヒロやヒロ、ツバサを否定するようなこと言ったけど別に本気でそう思ってるわけじゃないんだ」


「もういいよ、大丈夫だよ」


「タイガがみんなのこと好きだってことちゃんと分かってるよ」


「みんな、ありがとう!」


タイガはみんなを力いっぱい抱きしめた。


「俺、この冒険で学校は退屈でとにかく枠にはめようとする嫌な場所だと思ってたけど、将来、自分がやりたい事をやるにはどうすれば良いのか、どうやって人との絆を深めていくのか、どうやって人と上手くやっていくのかっていうのを教えてくれる場所だって分かったし、俺が一番強いって思ってたけど、人それぞれに人それぞれの強さがあるって分かったんだ」


「タイガ、何かめっちゃすごい」


「みんな、改めてよろしくな!」


タイガ達はとてつもなく爽やかな気分を満喫した。


タイガはみんなの持つ力や強さを信じているからこそ、この世界ではなく現実の世界で頑張るべき、親ともしっかり仲直りしていきたいから現実の世界に戻りたいと話した。


みんなはタイガに賛成した。


「俺達ってお互いに足りない電子を補ってつながっていく共有結合みたいっていうか、まるでダイヤモンドみたいだよな」


「違うよ」


「えっ」


「僕らの絆はダイヤモンドより硬いよ」


「あぁ、そうだな!」


 ワンダーバードは隠れて、こっそりと密告した。

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