第21話 ネイチャーゾーン
タイガ達の目の前にはすがすがしいほどきれいな自然が広がっていた。
爽やかな風景、色とりどりな木々、自然が生み出す軽やかな音、軽やかな風に癒された。
「何かとても良い気分!」
「ものすごく爽やかだな!」
「あっ、トンボだ!」
「リュウキュウハグロトンボですね。リュウキュウハグロトンボは清流にしかいないんです」
「道理で川がこんなにきれいなわけだ」
タイガ達はありとあらゆる生き物を受け入れてくれるような川の美しさ、川の流れが生み出す軽やかな波、波がぶつかってできる優しく包み込んでくれる音に心を洗った。
「透き通ってる感じが良いね」
「音とかもすごくきれい」
タイガ達は草や花、木々を見て、何か大きなものを感じた。
「何かささやいているような感じする」
「いろんな生き物を見守って、優しく包み込んでくれるような感じだよな。酸素とかも植物が作ってくれるわけだし、それに俺らは従属栄養生物だから他の生き物を食べないと生きていけないけど、植物は水と太陽、空気とかがあれば生きていけるから植物の方が俺らより偉いかもな」
「そうだね」
「植物って何か偉大だね」
「植物がないと生きていけないし、植物と共存することで自然は成り立っているって感じ」
「なんていうか植物は僕らだけじゃなくて全ての生き物を見守って支えていると思う」
「やっぱりとても優しく包み込んでくれる感じがするね」
タイガ達は木々の隙間から入ってくる光、透き通るような美しい川、様々な生き物に魅了され、自然がいかに雄大であるか、自然はとてつもなく大きな力で包み込み、支えてくれている、自然とはありとあらゆる生命が集まってできた大きな生命である、生命は生命と共に歩んでいくことで生命として在り続ける、自然は美しく、偉大であると実感し、清々しい気分になった。
「自然はいろんな生き物が集まって共存することで成り立ってるってのを実感できるな」
「自然はいろんな生き物が作り出す芸術みたいなものかも」
「そうだな」
タイガ達は火山や滝、七彩山に似ている山も見に行った。
「あの火山、めちゃくちゃ青い」
「何かうっとりさせられるね」
「夢みたいだ」
清々しい何かがタイガ達を優しく包み込んだ。
タイガ達は青い炎を放つ火山を見て、感動していた。
「あれは硫黄が燃えているんだ」
「あれ、あの滝、マグマみたい」
「ほんとだ」
「めっちゃ幻想的だな」
「って言うかほんとにマグマが流れてるんじゃない?」
「あれは夕陽が水に反射して、マグマのように見えるんですよ」
「超ロマンチック」
人が描いたような美しさ、色とりどりな色彩、様々な色が組み合わさることでできる情景で人々を魅了する七彩山を見て、タイガ達は芸術を感じていた。
「まるで人がかいてるって感じだな」
「いろんな色が組み合わさることでしかできない芸術だね」
「めちゃくちゃきれい」
「中国にある七彩山をモデルにしたんですよ」
「へぇ~、ほんとにあるんだ」
タイガ達は生命やその生命が集まってできた一つの大きな生命である自然は芸術そのものである、人間はその自然を構成する一部分に過ぎないと実感した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます