厨二病は伝説の武器を見つける。


セルベリアとの戦いの後、モンスターに出会いながらも、全てはじめが瞬殺しながら、3人は奥へと進むことになり、今は何故かぽつんと立っている小屋の中で休息をとっていた。そこで流石に空腹には勝てず、昼食を食べることに。何を食べたのか? それはご想像にお任せしよう。ひとつ言えることは、魔界のモンスターは、焼いても決して上手いとは言えないものばかりだ。


「うぇ〜マ、マズ過ぎる。なぁ、一旦街とか探そうぜ! まだ俺たち異世界来てから人1人見てねぇよ。それにこんなとこにずっといたら命がいくらあっても足りねぇ!」


「弱気だなコンビニエンサー《料理当番》先程のは貴様の腕に問題があったのでは無いのか?」


「うるさい! そう思うんなら食わなきゃ良かっただろうが!」


「何を言うんだコンビニエンサー《面倒を押し付けられし者》俺たち3人は同じ組織の仲間だろ。もとよりお前に普通の生活などない」


「うるせぇ!後毎回言うが俺は拓斗。それに仲間じゃなくて委員会が同じなだけな! 部活とかもお前らが勝手に入れたんじゃねぇか! …………決めた、俺は、絶対図書委員も部活も辞めてやるからな!」


(…………よし。俺は何も聞いてない。なんかついに死亡フラグみたいな言葉が聞こえたけど…………うん。空耳だろう)


最早突っ込むことすらなくなった(突っ込むことがそれを肯定してしまうことになると思った)翔だった。


「しかし……ここまで進んでしまえば、人のいる場所に行くことは出来んと思うが」


「でも、このままいけばいずれ俺たちは魔王とかと戦うわけだろ?」


「まぁその可能性はないとは言えないな」


「だったら戦力が必要だろ? 今のところ、それははじめだけだし…………」


「おい、俺はどうした?」


「はぁ? お前のどこが戦力なんだよ。結局全部一はじめが倒してんだろうが」


「貴様にだけは言われたくないな。戦闘中に逃げようと必死になっている貴様にだけは!」


(くっ。言い返したいが……正論だ。)


コンビニは言い返すことを諦めた。


「戦力といえば、さっきここに来る途中、ものすごいオーラを感じたな」


「オーラ?」


「おそらくモンスターでは無い。どこか神聖な感じの…………」


「それ聖剣だろきっと!」


そう声を張り上げたのはフレイムロード。そう翔である。彼もモンスターが出た時一緒に戦ってはいた。しかし、持っている武器では一体倒すだけでも相当ハードで時間のかかるものだった。なので翔が戦っている間にはじめが全てを殲滅する。故に拓斗からは戦力外と言われていたのだ。


このメンバーの中で、こと異世界に1番興味と憧れを抱いているのは翔。そんな彼は、実は先程の言葉に結構傷ついていたのだった。


「それを手に入れに行くぞ! ファウスト」


「いつ言うのか待っていたところだったぞ!

ロード」


「まぁ、本当は気づいてはいたのだがな。ファウストが疲れていると思って言い出しづらかったのだ」


「安心してくれ。体力は殆ど回復した。連戦に連戦だったが、この程度でくたばるほどお前の盟友は弱くはないぞ」


「フッ。悪かったな」


(え? 何この感じ。俺からすれば、翔の圧倒的小物感に笑いそうになるんだが…… )






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