僕之唄
朝なんて嫌いだ
忙しいから大っ嫌いだ
昼から動き出したいのに
世間がソレを許してはくれない
この苦痛は 誰にも分からない
だから言いたくない
家族が嫌いだ
僕のことを分かっているようで分かってない
求めるモノが違うと言えばそれまでだけど
どうして血の繋がった家族なのに
分かり合えないんだろう
歯車のように噛み合った人と家族になりたい
厳しい人は大嫌いだ
世間が嫌いだ
出来ないことが多いだけで
みんなが僕を除け者にする
完璧主義なんて無くなればいい
僕をドロドロに 形がなくなるまで甘やかして
何もかも見えなくなれば
僕は幸せになれるかもしれない
この世は嫌いなモノで溢れているから
そのうち僕は自分だけの東屋を作った
東屋の中にいる限り
僕の心は渚のように綺麗でいられる
学校には行っていた
少なくともひとりでは無かった
けど 僕のことを理解してくれる人や
溺れて戻れなくなるくらい甘やかしてくれる人は
一人もいなかった
「現実を見ろ」
「夢はいつか覚めるものだ」
そんな言葉聞きたくない
それを否定する為に 僕は生きている間
逃げ続けよう 空想の世界を造園し続ける為にも
綺麗事だけで世界が廻っているわけないことは
僕でさえ知っている
だからこそ 逃げ続けて
後には引けないところまで行きたい
本当の意味で安心できる人なんて
この世にはいない
全てを委ねられるのは
僕自身だから
好きなものだけあればそれでいいのに
いつも誰かが僕の邪魔をする
嫌な音が聞こえる
嫌なモノを見てしまう
だから早く 楽になりたかった
世界で一番孤独なのはきっと僕だと言い切れる
少なくとも僕は孤独であり続けている
仲間が欲しいけど
臆病な僕は歩き出せない
痛いのは怖いから
血が出るのは怖いから
痛みを感じない身体になれば
勇んで踏み出せるのに
みんな知らないんだ
苦手なことは全部投げ出して
楔から解かれたら
僕はきっと幸せになれる
自由になれる
痛いのは嫌だ
傷つくのは嫌だ
ただ 楽しい時間
それだけが欲しい
僕の夢は
自分の世界をみんなに見せて
その素晴らしさを伝えること
僕の世界は とても素晴らしいモノだから
箱庭の迷路で迷ったとしても
何回だって挑んで 臨んで欲しい
それが僕の望みだから
思考停止なんてつまらない
そんなのはロボットと同じ
考えて 創り続けることが
「面白い」の源になるから
きっと僕の世界は
生きている限り 完成から遠ざかっていくだろう
新たな発見をするたびに
一つずつ増えていくから
箱庭療法を大きくしたようなサイズでも足りない
僕だけのキャンバスに
今日は何を描こうかな
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