髪之唄
ガキの頃はそうでもなくて
誕生筆一つ作れなかった
病気の薬が強すぎて
ハゲたこともあったのに
気づけばハゲは治ってて
「全国のハゲに謝れ」と(実話、高校時代の話)
今や頭のてっぺんは
ほぼ見えないくらいにフサフサで
悲しいことにこの硬い毛が
ドライヤー抜きじゃ乾かない
親父譲りのこの髪は
ポリマーか何かと思うほど
太くて多くて硬くて
短い時はぽさぽさできる(ぽさぽさぽさぽさ……)
長いと処理が大変で
面倒くさがりな私には
金も時間もかかるから
結びかたのバリエーションも
増やせない(面倒くさいし)
ついでに結ぶと
しっぽか筆みたいに
ぶっとくなるから
たしかにいいかもしれないが
持つものは大変で
妬むほどの価値はない
本来ならダークブラウンのこの髪も
沢山集まり黒々と
綺麗な黒ではないけれど
醤油のような黒さがある
漆や鴉には
遠く遠くは及ばない
だからだろうか
色揚げトリートメントをつけようと
あまり効果は出なかった(実話)
随分中途半端な色ではあるが
髪を染めるつもりはない
寝癖はいつも酷かったから
毎回後ろで結んでる
邪魔だしそうしないと安心できないから
一部だけでなく
全て結ばないと
やっぱり安心できない
ぎゅーっときつく結んだら
漸く安心できるから
貞子みたいにはならないから
シャンプーは普通のを使っているが
安いやつだった気がしなくもない
実はノンシリコンとの違いがわからない
無添加シャンプーなるものもあるけれど
お財布と相談しなきゃ家計が危ない
キザミが付いているのは大体安くて
地味に詰め替えあったりする
髪質がどうなってるかは分からない
伸びていくところを見る度に
貞子度合いが増していく
他の人はそんなに太くない
だからそっちの方が羨ましい
だからハゲには憧れる
(言ったら言ったで諭されるオチが見えてるが)
意外と髪ゴム気を遣う
あんまり太くてすぐダメになるから
短くしてもいいけれど
今度は結べなくなっちゃう
髪を短くしていた時に
結んでいた人に憧れてた
現実は非情すぎ
自分だけで結ぶには
人一倍の努力が必要だった
今でも実はあんまり結べない
成人式を迎える前に
伸ばせと言われるのは辛かった
髪が多くて風邪ひきそうに
なっても全く切らせてくれず
当日まで我慢させられた
自分ではわからなかったけど
結構伸びていたんだね
金髪や茶髪は憧れてる
けどそれは青や緑の目がセットじゃないと
茶色の目には黒い髪
そうどこかで刷り込まれてる
だから今でも思い込み
髪を染めるのは似合わないと
というか顔がおかめみたいなのは
マジで気に入らない
だからといって整形はしようとも思わない
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