第48話 シャーロック王子の帰還(その5)
ジョセフは今、リサの横で二度寝をしており昨日眠れなかった分までとても気持ちよく眠ることができている。
冒険者として過酷なクエストなどもこなしていたからなのかリサは未だにジョセフの横ですやすやと熟睡しており、やっぱりリサも年相応の女の子なんだと思いながらジョセフはリサをクマのぬいぐるみに優しく抱きつくようにして眠っていた。
確実にロリコン認定されてもおかしくない行為であることはジョセフ自身分かっているが自分用のぬいぐるみと抱き枕がないこの世界で何か抱くものがないと落ち着かないとはいえ日本であれば犯罪になるのは確実。
ジョセフはリサのことをまだ恋愛対象としてではなくて妹感覚だったりマスコットみたいな立ち位置で好きという意味であるからその辺は何とか誤魔化せるだろう、リサ自身がジョセフにべったりくっついたり一緒に寝ようとしているから問題はないはずだと正当化していた。そして今年で13歳になる女の子に発情などジョセフは当然するはずもなく、如何わしいネタにするほど最低な人間ではなかった。
今この時間、二度寝できることが最大の幸せであり、人間は二度寝の方が気持ちよく睡眠できるうえにジョセフは身体が浮き上がるような快感まで味わっていた。それにリサ体からいい匂いが混ざって一石二鳥である。
ジョセフはロリコンと呼ばれる人達が幼い女の子に心ときめく気持ちも分からなくもなかったが彼女がある程度成長したらそれこそ本当に結婚してリサとの間に子を作ることも悪くないかもしれないとさえ思っていた。だが、リサが16歳になってからの話であるとジョセフ自身割り切っていた。
日本の法律では男子は18歳、女子は16歳からでないと結婚ができず、リサが16歳になった時ジョセフは19歳になるので普通に考えても日本では結婚も可能ではあるがジョセフが二十歳の場合は両親の同意があればリサが18歳でもでき、親の同意なしの場合は二十歳を過ぎなければ結婚はできないのだ。
この国の法律では12歳から婚約、結婚も可能らしく一夫多妻も認められているということだ。もしリサが一夫多妻に反対しなければジョセフはテレサやジンジャーとも結婚したいとも思っているのだが本人達がそれを受け入れてくれるかも重要であった。アイリスに関してはほぼ無理やり婚約させられリサの時と違い考える猶予がないという過酷な状況ではあったがオタクでやりたいことしかできないジョセフがそもそもが婚約まで発展しているということ自体が物語的にはご都合主義なんだろうとはジョセフ本人も重々承知なのだがこれは素直に喜ぶべきか悩んでいるところだった。
日本に帰りたい気持ちも当然あるのだがジョセフはエミリーと結婚はしたいのだが彼女とまた再開できる保証はなくて、もしかしたらエミリーは他の男と仲良くなってジョセフのことを忘れているのかもしれない。
二度寝しながらそんなことを考えていたジョセフはすっかり意識が別の方向へといき、聴覚も浅く遮断していくのが分かった。
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