坊っちゃんとして、裕福さに翻弄されるばかりの、彼の巡礼の年

起承転結の転、転機、そう、それは神からの贈り物でなのでR！

　はい、今回ですね、ひとつ、ご報告がありましてですね。えーとですね、キヨがですね……、つい先日、ですね…………、あの～…………死にました！！(T_T)

　あの日、キヨが僕を起こしに来ないもんだから、僕は旧女中部屋へ行ってみたんだ。キヨはまだベッドの中にいた。

「キヨったら、珍しいね」なんて、ダンディに、一家の主（aluji）として、ご先祖様の高等遊民よろしく、余裕派ぶって呆れたように言いながら枕元に近づいたのさ。

　そしたら、キヨが白目をひん剥いて、口から泡吹いてた！　僕はその場で腰を抜かし、躊躇（chuucho）なく失禁（shikkin'）……。あとは、泣きながら「キヨー！　キヨー！　キヨー！　レオピン！！」とか何とか、夢中で喚（wame）いてた。

　そのうち、僕の喚きを聞きつけた隣の山田君が駆け付けてくれた。すぐに状況を察して、119番通報したり、キヨの様子をいろいろ見たりしてくれた。

　あと、僕の失禁には一言も触れず、タンスからズボンとパンツを出して、持ってきてくれた。僕が何とか自力で履き替えると、汚れた方は洗濯機に放り込んでくれた。

　僕は「キヨ―！」を繰り返すばかりだった。我ながら情けなかったね。