ひとりごと
一子
第3話
可哀想な負け犬は今宵も
嫌いな音楽に埋ずもれていました
呼吸もできず
うっすらと、狭い視界からぼんやりと見えた景色は
それはそれは寂しいものでした
生きることとは悲しいことです
負け犬はそれを理解していました
だから、狭い汚い部屋のど真ん中で
大きく遠吠えをしました
凍りつく世界の中
凍えた体を温めてくれるのは
誰かの優しい気持ちでした
しかしそれも、もうそろそろ絶滅してしまいます
負け犬はついにこの生活を捨てました
家族も恋人も友人も捨て、独り何も無い世界へ旅立ちました
いいえ、美しいものだけが溢れる世界へ逃げ出したのです
そこで人狼は一生を終えることを誓いました
永遠の、終わりのない人生を
そこで送るのでした
ひとりごと 一子 @aaaaaaaaaaaaaaaaaa
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