エピローグ


「「「乾杯」」」


 ここは試験に合格した人たちがクラスが決まるまで滞在する寮の食堂。


 昨日試験が終わった後、御影はユズリアと美夜を夜打ち上げしようと誘ったのだ。


 ちなみに、御影はビールで他の二人はノンアルコールである。


「それにしても以外だね。僕の本性を暴露した後誘われるなんて思ってもいなかったよ。でも、僕の忠告を無視するとは感心しないな」


「同感、あなたは優しすぎるというか甘すぎる。契約者の事にしても」


 フェリスの試験突破は、すぐに広まった。それはもうゴシップとして、一夜にしてこの学園にいる大多数の人が知っているのじゃないかといわんばかりに。


 当然、ユズリアと美夜は知っており、御影が手助けしたのだろうと確信している。


「まぁ、あんなんでも一応契約者だからな。あいつがいなくなるといろいろ不都合があるってわけだ」


 本音を言えば何回かよぎったが、それはご愛好というやつだ。


「今日は打ち上げだからこれ以上は詮索しないでおくよ。それよりも最終試験突破おめでとう、どうやってあの癒杉舞先生にかったのかな」


 息を吸うかのごとく自然にユズリアは尋ねた。


 どの口がいうかと美夜は思ったが、あの映像を見て、自分と二人の実力があまりにも違いすぎた。 


 轟音と轟音、絵の具をぶちまけたような雑多なエフェクトとコントラスト。五分ぐらいだったが、結局なにがなんだか分からずに終わってしまったため、なにが起こっていたのかを知りたかった。


 しかしそれはあまりにも欲深すぎると美夜は思っていた。本来なら見れなかった映像。それを見ただけでも値千金の価値があるのに、解を求めるのは傲慢だ。


「舞先生は強かったさ。それはもう俺の中で五本の指に入るぐらいな。なんて言ったらいいんだろうな、模擬戦なら五回やったら三回勝つぐらいな感覚か。だがあくまで模擬戦だ、稽古にはいいかもしれないが、あれで全てではないさ・・・・・・俺も舞先生もな」


 御影は多くは語らなかった。


 御影自身舞先生に勝ったとは思っていない。本気でやるには、あの場所はあまりにも脆く狭すぎた。


 本気でやったら半壊だけではすまなかっただろう。


 御影の脳裏に最後の情景が思い浮かぶ。




 最終試験での舞先生との模擬戦。


 ここの訓練場は試験や授業、放課後はクラブ等の練習場に使われている場所で頑丈に作られ魔法障壁までかけられた厚さ2メートルの床はクレータやそこかしこに破損がみられ無事なのは一割にもみたない。無論床だけではなく、壁には穴があき、柱は折れ、警戒をならすブザーが鳴り響いていた。


 そんな中でも二人は笑っていた。


 舞先生は、これまで出会ったことがないほどの強敵に、御影は久方ぶりの強者に。


「舞チャン、ハリーアップ、ハリーアップ」


「舞さん、これ以上は危険です」


 いつの間にか管理室から出て必死になって端っこで制止している燐と苺を尻目にますますヒートアップするかに思われた。




「どうしてですか」


 避けるであろうと予測してはなった拳を、舞先生の眼前で寸止めした。


「最初に言ったぞ、私は先生だからな、『生徒』にひどい怪我はさせないさ」



 どの口が言うのかと御影は思ったが、自分もヒートアップしすぎて周囲を見てなかったと反省する。


 舞先生の周りには、燐と苺がほっとした様子で駆け寄ってきた。


「舞チャンもーやりすぎだよー」


「いつも心配かけてすまないぞ、苺、燐。また計画が延びてしまう」


「本当です世全く。これからの事を考えると、計画は最低でも一年は延びてしまいますし頭が痛くなる思いですが、『致命的』な事が起こる前に終わっていただいて良かったです」   


 御影と舞先生。二人には大きな違いが一つある。


 背負っているものの違いだ。


 御影はこの世界に来たばかりで失うものはなにもない。


 しかし舞先生は違う。このままやってしまうと、自分の下についているものに迷惑がかかる。


 その線引きができているからこそ、本音を言えばこのまま最後までやりたかったが、アドレナリンを無理矢理押し込め、高揚を思いとどまらせた。


 だから舞先生は勝ちを譲ったのだ。


 参ったな、周りが見えていなかったのは俺のほうか。


 勝負に勝って試合に負けた気分だ。


 心から信頼しあう三人を見て、懐かしさがこみあげてくる。


 ここでなにもしなかったらあいつに怒られるか。


 心の中で言い訳するように言い、呟く。


「空間よ十分前のあるべき姿に戻せ「回帰」」


 廃校舎よりも酷い状態だった場所がビデオの巻き戻しの様に戻っていく。


 先ほど使った癒魔法の上級にあたる複合魔法で空間系癒魔法「回帰」。


 空間や時間は使用した魔法量によって異なる。


 空間系の魔法は膨大な量を使い、その中でも上位に入る複合高等魔法で個人で使用できるのは向こうの世界でも指で数えるほどしかいない。今回、空間はこの場所一帯、時間を十分に指定したが、急激な魔法量の低下に、御影の体がふらつく。


「にゃにゃにゃ」


「これは・・・・・・」


「実に素晴らしいがもはや人ができる領域を越えているぞ、御影?」


 驚き、疑惑、興味、と三者三様の反応だが、ひとえに言えることは、御影に説明を求めていた。


 御影は頬をかき。


「今日勝った勝者の特権と、ここを直したので黙秘ってのはだめですかね」


 と苦笑混じりにそう言った。






 それから色々話題が移り、この世界のことを知らない御影にとって大変興味深かった。


 元の世界の事は正直うる覚えだが、案外同じもんがあるもんだな。


 魔法やダンジョン、種族等大きな違いはあるが日常にあるものや、娯楽はそう大差なかったのにほっとしていた。


 空気全体がまったりとしたところで、御影はそろそろ本題に移ることにした。


「で、試験中にも言ったが二人はどうする?」


「正気かな、一回裏切ったものに対する言葉じゃないよ」


「私もそう思う。でも私は御影の仲間になる。それが一番強くなれると思うから」


「ありがとな美夜、歓迎するぜ。ユズリア、俺は正気だ」


 一瞬信じられないものをみるような表情でユズリアは御影を見たが、すぐにいつもの底を見せない微笑みに変わり。


「遠慮しとくよ。それよりも後ろを心配した方がいいんじゃないのかな」


 嫌な予感が後ろからして、誰が来たのか御影はすぐにわかった。


「やっと見つけたの。たぶん絶対おまえがやったの、死ぬの、死ねなの」


 フェリスはぜぇぜぇと荒い息を吐き、目が据わっていて、殺気を振りまいていた。


「えらい言い草だな。自分がやった事を棚に上げて、自分がやられると怒る。結果的に無事試験をクリアできたから良かったじゃないか」


 今回の事は仕返しやお灸を据える意味合いもあったが、誰かの横やりが入る前にフェリスの試験を突破させたかった。


 そんな御影の思いを知ってか知らずか。


「それはそれ、これはこれなの。雇用主の私のほうが偉いの」


 フェリスは腕を組み、小馬鹿にするような笑みでふんぞり返った。


 昨日、信頼関係が重要だと言ったんだがな・・・・・・それは俺も同じか。


 本来、ここまで最初から信頼関係がマイナスだと、クビか自分から辞めるかだが、とある理由で御影は破れなかった。


 もっとも契約破棄の違約金を払えないのも理由の一つだが。


「で、嫌みを言うためにきたのか」


 今日はめでたい日だったので、御影はさっさと終わらせたかった。


「ふん、人間なんて信用できないの。明後日のお前の顔が楽しみなの。あの約束忘れないでほしいの」


 唾を吐きそうな悪態顔で御影を睨み、足早に去った。


「さて、僕ももおいとましようかな。今日呼んでくれたお礼として一つ言っておくよ。御影は確かに強いと思うよ、僕が知る中でも有数のね。でも強い力は、もっと強い権力によって押しつぶされる・・・・・・そのことを隅においてほしいな」


 そして、飲み会はお開きとなった。様々な思惑をはらんだままで。


 夜はまだ終わらない。






~とある会議室~


 背筋も凍るような殺伐とした空気が立ちこめていた。


 そんな中、平然と下様子で円形のテーブルに十五人の学生達が座っていた。


 学園側からある程度自治を任されているトップ十五。


 十五人の決め方は、戦闘だけでなく、各の総合評価をかびされて学期の最初に公示される。


 慣例として、各学科のトップ(指揮科は二人)、部活連と風紀委員から一人、生徒会から三人選出される。


 生徒会、部活連、風紀委員生徒会はトップが変わらない限り同じ人物となる事が多いが、農業科、解除科は変わる事が多い。


 今日の議題は合格した学生のクラス決めだ。


 自分の派閥のものをより上位の空きがあるクラスに入れようと議論は伯仲している。


「鍛冶科のクラス決めはこれで終了とさせていただく。次は戦闘科にうつらさせていただこうか。合格者は三名。空きクラスはBクラス、Dクラス、F~0クラスの計六クラスとなる。三人の情報はお手元の資料の十八ページから二十ページになります」


「おいおい、これはホントかよ、癒杉を倒したのもうそくせぇーし、情報全然ねーしよ。ほんとに情報部の方は仕事したのか、くそ塵が」


「あぁ!、私らの仕事にけちつけようってゆーの。ジャンプさせるよ」


「はぁ!やってみろよ、半焼けにすっぞ」


「何度言えば分かるんだ君達は。喧嘩するなら終わった後にしたまえ。情報部がこれだけしか集められなかったのなら、彼はあそこ出身の可能性もある。それなら癒杉先生を倒したのもある程度頷ける。学力がないのもね。この人物は後回しにして残り二人をまず決めようじゃないか。経歴をみるに、金城ユズリアはBクラス、高城美夜はDクラスが妥当なんじゃないか」


 喧嘩していた二人の男女は、仲裁に入った男を親の敵の如く睨みつけ。そっぽを向く。


 十五人の中でも序列があり、最終手段は多数決だが、ほぼ上位の意向が反映される。


「あらあら、相変わらずハラグロですね。さらりと御影さんをFクラス以下、自分の派閥の金城さんをBクラスにするんですから。私は御影さんをBクラスに推薦いたします」


 口元を扇子で隠しのんびりした口調で女は反論する。


「なにを考えているんだ君は。先ほどは言わなかったが、契約者はあの、フェリス・D・クリスティナだ、それだけで下のクラスになるのは確定的じゃないのかね」


「あらあら、生徒会副会長とあろう方が公平ではないなんて、私知りませんでした」


 表情はポーカーフェイスと微笑み。当初とかわりはないが、二人の間に見えない火花が散っていた。


 より一層空気が重くなった会議室。


 この後も、先の四名が激しく議論を交わし、何名かは我関せずや、序列下位のためこの空気の中発言するのをためらったりと、対立する時間が続いた。


 膠着した状態を破ったのは頂点に立つ存在だった。


「議論も深まったようだ、私が決めるが問題ないか」


 口調は穏やかだが有無を言わせない。


 珍しい・・・・・・と、この場にいる誰もが思った。クラス決め程度で、生徒会会長、序列一位の強権を発動するなど思わなかったし、そんなことをする人物ではなかった。


 生徒会会長にして序列一位。よほど重要な案件でない限り会議の成り行きを見守っていた。事実今まで新入生のクラス決定の場で口を挟んだことはない。何故なら口にした途端、重要ではない案件は、議論したものをどがえしにして決まってしまうからだ。それほど序列一位の発言は重い。


 生徒会会長は、周りを見渡し反論がないのを確認し。


「それでは戦闘科合格者三名のクラスは・・・・・・」





 季節は夏にさしかかろうとしているが、夜はまだ半袖では少し肌寒い。


 そんな気候が、ほろ酔い加減の御影にはありがたかった。


 宴会が終わった御影は、とある場所に向かっていた。


 約束はしていなかった。しかしいると確信していた。


 学園正門前、大きな扉にもたれかかるように、その人物はいた。


「来ると思っていたぞ」


「待たせてすいません」


「気にするな。今来たばかりだぞ」


 そう言って、舞先生はくわえていたパイポを手に持ち、少し険しい顔で御影を見た。


 最終試験の時、表面上は納まりを見せたが、御影にはすぐにわかった。


 だから口パクで伝えた。


 明日午後十時、学園正門前に来てくださいと。


 いろいろと忙しいと思っていたので来るか来ないかは半々だったのだが。


「一つだけ質問する。御影、おまえは何処から来たのか」


 それは当然の質問だ。さんざんはぐらかしていたが、この世界にない魔法を見せた時点で言われるのは当然の摂理。


 そして、ユズリアに言われなくても分かっていた。すぎたる力は身を滅ぼし、やがて権力に押しつぶされる。あっちの世界で嫌というほど体験してきた。


 フェリスやユズリアと違って、信頼できる・・・・・・しかしそれだけでは駄目だ。


 だから御影はここに呼んだのだ。


「それを答えるのに一つ条件があります。俺と本気で戦ってくれませんか・・・・・・誰にも邪魔されずに全力で」


「いいのか? 御影は秘密主義者だと思っていたぞ」


「知らない人物にみられるのを避けただけですよ。それは先生の方が分かっていると思いますが」


「愚問だったな。すまないぞ、嫌に場馴れしているから、ついからかってみたくなった。舞台は整えてあるぞ。ついてきてくれ」


 舞先生の先導で御影はついて行く。


 二人に会話はなく、程良い緊張感が辺りを包んでいる。


 十分ほど歩いた校舎の裏手の目立たない草むらが円形状に光り輝いていた。


 秘匿された転移陣か、どれぐらいあるんだろうな。


 保健室の秘密部屋しかりここしかり、分からない部分が多かった。


 悪い癖だ、目の前のことに集中しよう。


 好奇心に蓋をし、御影は魔法陣の中に入った。



 ノンダンジョン:レベル十


 タイプ:自然型


 見渡す限り、のどかな草原といった感じだ。


 自然型ダンジョンは、文字通り、自然溢れるダンジョンで、この階層は草原タイプである。


 低レベルのダンジョンでは、昼のまま固定されており罠はあるが雨や災害もない。


 だから外は夜なのに、ダンジョン内は明るかった。


 ちなみに、どこかにある魔法陣を見つけ、階層を移動する形式で、最終階層にダンジョンボスを倒せばクリアとなる。


 ぽつぽつとモンスターがいるが二人にはあまり関係なかった。


 二人は三十メートルほど距離をとる。


 舞先生は警棒に雷を纏わせ、御影はどこから出したのか愛用の槍を地面すれすれの低い体制で構える。


 互いに言葉はいらない。後はきっかけのみ。


 何時動くかわからない。動いたら負ける。そんな空気が流れていた。


 銅像のように動かない二人。


 このまま永遠に時が止まるかと思われたが。


「がぉぉぉぉ」


 それは不意に訪れた。


「紫電の棘刃」


「風速一閃」


 始まりがあれば終わりはある。勝者がいれば敗者がいる。終わった先にはその二つしか結果がない。


 ロケット花火の様に、瞬きするまもなく、終わりは一瞬だった。


「おまえは何者だ」


 再度同じ言葉を舞先生は投げかける。


 二人とも、現時点で自分の技で最速のものを放った。


 舞先生は、電速のような早さで、雷でできた棘を放ち、それよりも早く瞬間で通り抜ける。


 舞先生の服を破り、薄皮一枚突き刺した。


「異世界に行き、帰ってきたがパラレルワールドに巻き込まれた勇者の残骸ですかね」


「なるほど、勝てないわけだ。私の負けだぞ御影」


 舞先生は可能性の一つとして考えていた。最も誇大妄想でばかばかしい結論だが、同時に思っていた。それぐらいでないと理由が見つからないと。


 最も、勇者云々は完全に予想外だったが。


「驚かないんですか。結構信じられないことを言ってますけど」


「こうみえて、人を見る目には自信があるぞ」


 愛用の煙草を口にくわえ、優しげな瞳で語りかける。


 良かったと、早い段階で舞先生に会えて良かったと心から思った。


「昔話を聞いてもらえませんか」


「私は先生だからな」


 どこかでブツクサ言っている声も聞こえたが、二人は長時間その場にいた。


 これが後の、学園の栄光と破滅の原点だと言われている。







~学園長室~


 成金のような豪華な絵や調度品は置かれていなく、本棚とデスクが置いてあるシンプルな部屋。


 机の上にモニターがあり、そこには戦闘科の最終試験が映し出されていた。


 例え映像に制限やロックされていても、権限を使えば簡単に見れる。


 こと学園においては、何でも知ることができる。


「ようやく私にも運が向いてきましたか」


 そこにいた六十代ほどの女、学園長は満足そうに頷く。


 就任したのは二十年前。


 レベル八十のダンジョンをクリアした私は、それをきにここの学園長に就任した。


 当初は野心があった。


 高レベルダンジョンを走破する生徒を多く排出し、一流の鍛冶師を育て、中央財界に進出する。


 しかし学生でレベル八十は無理にしても六十はおろか、トップでも五十台前半がやっと。鍛冶も二流品の模造品ばかりでひかるものがない。


 そんな状態が長年続き、他の学園に後れをとることが多くなった。


 挙げ句の果てに大人の真似事の派閥ごっこ。大人も参加しているからよけい始末に悪い。派閥争いだ何だと足の引っ張り合い。上からのパワーハラスメントというなの重圧がのし掛かり、出世など夢のまた夢。


 このまま朽ち果てていくと思った。


 だが、天は私を見放していなかった


 転機が訪れたのは五年前。


 癒杉舞先生が就任してきたときだ。


 若干二十三歳にして幾つものレベル八十台のダンジョンをクリアしている女傑にしてトップランカー。


 母校でもないのになぜここに来たのか分からなかったが、チャンスだと思った。


 噂を聞きつけそれからぽつぽつと有能は生徒が入り、二年前は黄金世代と呼ばれるほど歴代で最強と謳われるほどの生徒達とが入学し、今年は王の世代と言われすでに、二年前に打ち出した一年前期中間試験のダンジョン記録を塗り替えている。


 そして今日。まるで奇跡が舞い降りた日。


 中途試験で全学科で最終試験合格者を出すなんて前代未聞だ。


 しかも全員が文句のつけようがないほどの実力だと報告があり、先ほどまで全員の映像を見ていた。


 もっとも性格は一癖も二癖もありそうだが、それはまぁご愛敬だ。


 しばし、余韻に浸っていたが、三回ノックがあり、来客の知らせだ。


「はいりたまえ」


 入ってきたのは生徒会長。


 もうそんな時間かと学園長は思いながら、合格者のクラス決定書に目を通す。


 概ね予想通りだが、一つ許容できないことがあった。


 クラス決めは序列上位十五人が行う会議で決めらるが、最終決定は学園長にある。


「理由を聞こう」


「彼は絶対に這い上がってきますよ・・・・・・私と同じくね」



 こうして長い一日は終わった。しかし、これから巻き起こるほんの序章にすぎなかった。

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