(一)‐2

 鉢山は窓を開けて走り出したパトカーの屋根に赤色回転灯を乗せて、フロントパネルのスイッチをオンにした。大きな音でサイレンが鳴り始めた。

 新人が来るとは鉢山は全く聞いていなかった。今月一日に係長が新たに配属になるというのは事前に所長から話があり知っていた。その人は警察庁のキャリア組だった。だが、今月の異動はその一人だけのはずであった。

「ところで、現場はどこですか」

 その新人が後部座席から身を乗り出して聞いてきた。


(続く)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る