第117話

 長らく更新を止めてしまい、誠に申し訳ございません。多分今後も頻度はあまり高くは無いです。が、できるだけ頑張りますのでよろしくお願いします。


 ≡≡≡≡≡


 さーて、デート回の始まり始まり〜(見切り発車)


 ≡≡≡≡≡


 ↑とは言ったものの、本日十二月二十四日はクリスマスイブにして終業式。そんでもって忙しい方がまぁ多いのである。

 何が言いたいか。


「……なんで制服になるんですかねぇ?」


「お前が生徒会忙しくて着替えに帰るのがもったいないとか言い出したからだろ!」


「あっ!私のせいにしていいんですか!?先輩方にいいつけますよ!?」


「やめろ兎と鶴がブチギレる!」


 こういうことである。久しぶりな気がすると思ったらいきなり煩い二人組である。


「「なんか言った(言いました)か!?」」


 グリンッて顔向けてくるの、怖いっす。


 *


「……黒傘先輩も亀塚先輩も……仲良いですね……」


「なぁ、春来?」


「なんですか」


「……あの、なんで俺がいる場所バレたの?」


「勘です」


「……………」


 一方こちらは叶恵と春来。ついでに言うと叶恵はバイトの制服だったりする。件の二人が来ることが分かりきっていたためにないシフトをねじ込んでもらってたりする。丁度空きデート休みするやつが出たとも言う。ついでにそいつはイケメン超人野郎だったりする。つまりは和之である。※パパラッチ王小路付き


「……羨ましく思えねぇデートって初めて聞いたかもしれない」


「え?」


「いや、こっちの話」


 相も変わらず勘がよろしいようで。そろそろ鈍くなろうとは思わんのかね。


「じゃあ、あと三十分くらいだから、ゆっくりしといてくれ」


「了解です部長」


「……なんか恥ずかしいからやめてくれ」


「叶恵さんが恥ずかしがるのは珍しいのでやめたくないですね」


「…………」


 ニッコリ笑顔の春来。叶恵は押し黙る他無し。顔赤いぞ、大丈夫じゃなさそうで何より。


「すいません、こっち注文いいですか?」


「っ、はい。少々お待ち下さい。ただいま参ります」


「じゃ」とだけ言ってその場に背を向けた叶恵。実は寂しそうな春来の頭を撫でようとしてたりしたがバイト中なので我慢。春来はより寂しくなった。有罪ですかね、これは。


「────かしこまりました。完成まで少々お時間いただきますがよろしいでしょう……?──あぁ、いえ、なんでもございません」


 謎に背筋が震えたらしい叶恵をお客さんが心配している。その客とは黒傘と亀塚である。あんなのでも先輩。後輩がなんかやばそうなら多少は心配するのである。


 ……実情見ます?


 飛ばしたかったら遠慮なく飛ばして下さい。


 *


 楽しそうに歩く男女が一組。

 和之と雫である。

 星華学園生には見慣れた光景なれど、道行く人々にそれを求めるのは酷である。要するに砂糖を袋でぶん回してるような甘さである。


 なお、この二人とて制服である。雫は問題なく着替えに行けたはずなのだが断固拒否らしい。

「和之さんだけ制服で私が私服なのは嫌です」とは雫の言。当然といえば当然の意見である。


「雫、この後どうしようか」


「この後……うーん……木郷とかどうでしょう?」


「……」


「あの……だめ、ですか?」


 恐らくはパフェを食べたいのだろう雫の少し潤んだ目にバイトを叶恵に押し付けてきた和之の頬を冷や汗が伝う。しかし笑顔は崩れない。イケメン超人、流石である。冷や汗かいたから完璧では無い。


 まぁ、


「いや、大丈夫。行こうか」


「はいっ!」


 和之が雫の要求を呑まないことなどほぼありえないのだから、しょうもない議論と一蹴してしまえるのである。


 *


 てなわけでして。


 背筋が震えたのは寒気というより軽めの殺意を含んでいたりいなかったりである。

 別に和之と雫が来ることにはなんの問題もなく、むしろ糖分が来る、と喜べる案件なのだが……


「うるせぇのが来るのがな……」


「伊吹乃くん、大丈夫?」


「大丈夫です。大丈夫ですから……」


 バイトの先輩こと安姫から見れば結構顔色が悪くなってたりするためにまたも心配される叶恵。バイトの時間が終わればもうすぐ出そうな黒傘と亀塚を追いかける気満々だった叶恵である。知り合いが増えたら店長からスマイルが来るだろう、殺意付きで。


 カフェ『木郷』の店長、小森こもり 郷香きょうか。今年で三十歳……未婚である。


 ……あ、怒られるのでこれは秘密でお願いします。

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恋愛先、紹介します! ゆで卵 @onsentamago122

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