第2話 間違いなく君だったよ
間違いなく君だったよ
あの後ろ姿は
私は少し変わってると思う。自分でも思う。どれくらいかっていうと授業中こっそり一階の教室の窓から上履きで校庭に逃げてそのまま帰ろうとしたり。自分でもなんで校庭突っ切っちゃったかなあ。すぐバレて体育のヤッシーに怒られた。あれはでもやりすぎたなあと思うけど。冬はいつもスカートの下にジャージをはく。ヤッシーのやつ通学路でジャージ脱がすんだよ?もちろん家庭科のみかちゃんとか女の先生もいるけど。絶対脅しでいるんだよ。
ああでね、今日は私の話じゃなくて。最近は友だちのゆりりんの方が変なんだよ。二階から私が飛び降りたっていうの、上履きで。休み時間ガラって窓開けて仁王立ちしてって。私はそんとき腹痛いって保健室登校のまーみんと優雅にカフェタイムだったからさ。そんな騒ぎも知らないし、保健室の星名っちもいなかったから。怪我とかで運ばれた人もいなかった。
でねゆりりん、絶対後ろ姿が私だって聞かないのよ。センセーもお前だろって言うし、私だんだんカフェしてた時間とかわかんなくなって、困ってたの。そしたらセンセー何て言ったと思う?
間違いなく君だったよ、揺れるポニーテール
僕が君を間違えるはずがない
そのあと付き合わないかってコクられたの!信じられないでしょ、クラ担の山下センセーまで頭おかしくなったんじゃないかな。
だって誰も顔見てないっていうんだよ?
だからさ
間違いなく私だったの?
その後ろ姿は
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