第27話 悪夢

悪夢で目が覚めた夜中の3時すぎ

起きるのには早く寝るにも寝付けず

ザラリとした夢の感触を無理矢理飲み下す


この手から生命が転がり落ちるのを

脱け殻となったカラダがぶら下がるのを

体感するだなんてひどく悪質な夢だ


止まらない動悸にぎゅっと手を握る

辺りはまだ暗くて街の音はまだ眠っていて

この世界にただ独りのようで


身じろぎするたびに擦れるシーツの音とか

一定のリズムを刻むゆっくりな呼吸とか

闇の中やっと見つけた命の兆しに

すがるように目を閉じる


きっともう、悪夢は見ない

そう信じて

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