第3話 白い襲撃者
言ノ葉を勉強中の千春さま、隙を伺い逃げる算段をしていた。
「千春さま!聞いていますか?」
テーブルをドンと叩いて千春さまを
急に大きな声で
「なんだろ?外が騒がしいけど?
「千春さま!そうやって逃げる算段ですね。観てきますが逃げないように、また縛っておきますね!」
かなりの神力が込められて、逃げられないように両手を後ろに回され縛られた。
「
「いったい、何が起きているんですか!長老様」
両手を縛られた状態で長老は首筋にナイフを立てられていた。
「知らん!1008番と会わせろと突然、言ってきたのじゃ」
「誰ですか!あなた方は?長老様から手を離しなさい!」
「これは!失礼した、私達は白い禍獣、我々に協力してくれ!ここに黒髪短髪の若い神見習いに合わせてもらえないか?確か千春と言ったか?」
ローブを被った者達の代表者が片手でローブを取り、ナイフは長老の首元に立てたまま、
「ええい!やめい
をいつでも落とせる、ように言ノ葉を唱えていた
「なっ!いつの間に?我々が気付く前から準備していたというのか?」
「止めな!1000番、私なら無事だ!」
千春によく似た巫女装束をきた女の子が
髪の色は真っ白で他は、ほとんど千春さまにそっくりであった。
その、女の子を見ると、長老を離し女の子に脚を床に付け忠誠のポーズをとる。
「隊長〜ご無事でしたか!変な事はされていませんか?」
「あぁ!!大丈夫だ、ちょっとした収穫もあったからな!」
理力の篭手を床に丁寧に置き、長老に今までの無礼を詫びた。
「申し訳ない!!長老様、我が部隊の副隊長が無礼を働いたこのとうりだ!許してくれ。」
深々と頭を垂れる女の子。
「で?貴女方は何者ですか?千春さまはどこに」
ゆっくりと頭を上げて
「私は1008番それだけだ、敢えてゆうなら私は、もう1人の千春だ」
白髪のショートヘアの女の子は千春と名乗った。
「隊長それだけでは、伝わりませんよ!申し訳ない人格転換の術式を使った黒髪の女の子がここに居た千春だ」
白いローブを被っている、ローブの先から少し顔が見え、千春の部下と名乗っている女が、詳しく説明する
背格好は千春より背が高く、茶髪のストレートで
茶色の眼鏡をかけており、見た目で真面目な性格と分かる。
「待て、それで千春はもう、戻らないのか?やっと戦闘に慣れて来たと言うのに」
「術式が解けた以上、千春は戻って来ないだろう、私は任務中で貴女方に保護されたそれだけだ」
「私たちは
赤い縁の眼鏡をクイッと上げて長老に報告する。
「こら!先ずは名乗りなさい1000番、失礼だろう!我々の部隊は番号で呼ばれ元の名は番号に含まれている、名は洗と言う部下の非礼を謝るすまなかった」
見た目はまだ高校生くらいの年恰好で、千春さまにそっくりだった。
千春さまの部屋に巫女を向かわせたが誰もおらず、ここに居る人物が千春さま《1008番》と信じるしかなかった。
「それで、千春さまは、どこに連れて行ったの?」
「人格転身の術じゃ!かの様な高等な術を使えるのは神クラスの者じゃなければ使えるはずがない」
人格転身とは人格主の性格を正反対にする術で誰かにかけられたらしい。
「私は火竜様から、ここに
火竜は火山を好み、1度噴火して周囲を1度焼き、
死を運ぶが数年過ぎると、周囲には恵みをもたらすと言われている。
「私達、部隊は火竜様の依頼でここに来たが、記憶操作による人格反転、魂だけを人形に入れられ
「なるほど、火竜様の使いであったか!奴らの正体は知っておるのか?あやつらは神の垢から創られた分身体、要はいらなくなった者達じゃ普通の武器や術は通用せぬ、じゃが竜神様たちはべつじゃ神と言っても全くの別の神じゃ」
そう、
「長老様、何とぞ我々の部隊に御協力を……」
千春と洗は膝を着き長老の言葉を待つ
「話はわかった!が、お主にはワシと契約をする事になるが良いのか?契約をするとワシが認証しなければ半分の力しか使えない、その上お主の、大切な物をワシが預かる事になるが!それでも契約を結ぶのか?」
契約をする事によりデメリットが多すぎて古臭い契約など今は誰もしない、一昔ならば解るが現代社会では誰もが避けて通る。
「私達の部隊は洗と私だけになってしまった。これ以上失うものはない!」
千春は泣きそうな顔を下にさげ顔を隠す、己の力のなさに愕然とし、どうして良いか、解らなかった。
「苦労したのじゃな、そこまで言うならば、仕方ない、もう一度、人格転身を行う良いな?この、篭手を使いこなすようになるのじゃ、それと数珠を渡すこれを外すと今の状態に一時的に戻る事ができる、今の状態はかなり辛かろう、この数珠は今の状態を抑える力がある、早く腕に付けておくのじゃ」
白髪の千春は、数珠を受け取ると、腕にはめてると黒髪には戻らず、二人に分離した。
「なんと言うことじゃ!千春が二人になってしもうた」
今まで、
「皆の者、戦闘態勢を取れ暴れるやもしれん」
「やれやれ、私の出番ね」
洗は、神水を得意とする名で、
洗は真っ黒い千春の頭だけを、神水で覆い、真っ黒い千春を溺れさせる。
真っ黒い千春はその場で倒れこみ、気を失ってしまった。
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