散歩の途中で聞こえる歌 その2
林を歩けば
私の散歩コースの途中には川に沿って続く林がある。
落葉樹が多いので秋になると、靴の下で乾いた音を立てる落ち葉が日ごとに厚みを増していく。
幼い子供が落ち葉を両手に抱え、歓声を上げて空中に放り投げて遊んでいる。
この季節になるとご多分にもれず、何がなし私も昔のことが思い出される。
それと同時にいつもよみがえってくる歌がある。
北山修作詞、杉田二郎作曲、ジローズの歌う「枯葉の中で」である。
この曲が世の中に流れていた1971,2年頃、私は京都で学生生活を送っていた。
その頃、京都御所ではギターを抱えて歌っている若者たちの姿があちこちに見られた。
レコードでもなく、ラジオでもなく、名前も知らない一人の青年の歌声によって、私は初めてこの曲を知った。
ジローズの「涙は明日に」も同じようにして知った。
枯葉の中で歌っていた彼らは若く、今では随分と渋みを増した杉田二郎の声も若かった。
(歩く五七五)
枯葉舞う風があの歌運び来る
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