第6話華やかなる結婚式 Rosetta view
私は今、ものすごく困惑している。
だって!
1人でやろうとしたらなんでも「私がやりますから」って言われるんだもん〜(泣)
私1人でドレス着れるし、ふつーにお化粧できるし(一応、ね。)、髪だって自分で結えるし(ポニテだけど)。
しかも、こんないい生地、私にはもったいない……
モスリンかシルクかなんだかわかんないけど私のために贅沢しないで(泣)
私、今全身総額何円だろ……
私は鏡を見た。
フローラさんが、私にお化粧をしてくれている。
「……フローラさんって本当に凄いですね……こんなに綺麗に仕上がるなんて、まるで神様みたいです!」
「そんなことはございませんよ。お化粧はほとんどしておりません♪それに、敬語は禁止ですよ。」
そんなわけないでしょ?
一応、私は神だよ?
その私が認めてるんだよ?
君は神なんだよ!
「ロゼッタ……嬢……?」
ドアが開いて、クロフォード様が顔を出した。
あ、違った、旦那様だった。
クロフォード様とか恐れ多くて口に出来ないしね〜(過去に2回ぐらい言ってるけど。)
って言うか、そんなに見ないでください!
恥ずかしいので!
「あの……これ、私に似合ってるんでしょうか……」
絶対にあってないだろうなぁと思いながら、私は聞いた。
「よく……似合っている……」
やっぱ政略結婚の人相手に似合ってるとかいうのあんまりだよね。
なんか言っていいのか戸惑うしね。
「レスト公爵家当主、クロフォード·レスト。
そなたは永遠の愛をサースシー伯爵家令嬢ロゼッタ·ヴィオラ·サースシーに捧げると女神ヘラに誓うか?」
神官が告げた。
えっ、いつの間にこの人公爵になってたの!?
つまり私は本館に住むと……?
私は公爵夫人……?
まあ、それはいいとして。
私はさっきからものすごく居心地が悪かった。
何故か?それは……ヘラ様を初めとする神様がいーっぱい……
いーっぱいいーっぱいうーれしーいなぁー(棒)
じゃなくて。
ここはヘラ神殿だし、もちろんヘラ様はいる。
あと、
そして、何故かオリンポス十二神の皆さんが全員いる。
ディオニュソス様もいる。
ハデス様とかコレー様とかアンピトリテ様までいるし、ヘラ様についてきたのかへべ様とエイレイテュイア様もいる。
あと!
なんで国王のはずのウィルフル様と聖妃のはずのシェレネ様が居るんでしょーねー?
今ご政務中では!?
落ち着かないのは自分だけかとそっと見回してみると、どうも自分だけでは無さそうだ。
オーロラ(クリスティン)とベルナンデス(アランドル)。
2人ともソワソワしてるね〜
しかも、オーロラの隣?にはさっきからずーっとジャンがいて、狼の姿になって甘えたり人狼の姿になって後ろから抱きついてなんか甘いセリフを言ってたり。
あーあ、オーロラ可哀想に……
儀式中だから耐えないといけないんだよねぇ……
ベルナンデスはベルナンデスでさっきからルールーリアがうろちょろしてるしなぁ……
「……誓う……」
無愛想に彼は告げた。
その瞬間、私はハッとした。
ちょっと意識飛んでた……(笑)
なんか手前の方の席から刺すような視線が届いてきてるけど、気にしたら負けだよね!
「では、サースシー伯爵家令嬢ロゼッタ·ヴィオラ·サースシー。そなたは永遠の愛をレスト公爵家当主クロフォード·レストに捧げると女神ヘラに誓うか?」
「………誓い、ます……」
私は、ゆっくりとそう告げた。
そして―――旦那様は私の手をとると、私のの手の甲にそっと、口づけた―――
「………………………」
私、ロゼッタは、公爵家の本館を見て言葉を失っていた。
エントランスから中に入り、ステラリヨンに私室に通されると、もっと言葉を失った。
「こ……ここが、私の部屋、ですか………………?」
「そうでございます、奥様。」
奥様、か……
慣れないなぁ……
って言うか、何この豪華そうな部屋……!
すごい!ここの装飾めっちゃ綺麗〜
嘘〜、なんでこんなに綺麗なの?
お金持ちってすごいね……
サロンに戻ると、オーロラのお兄様方(ベルナンデスを除く)が集結していた。
「…………ロゼッタちゃん、だっけ?」
2番目のお兄様?が言った。
「ロゼッタ嬢……こんな冷酷なやつなんか放っておいて、僕と一緒においで……?」
これがいわゆる女ったらし!?
甘い言葉で誘惑してくるんだけど!
「オズワールズ」
「ごめんって!冗談だよ!」
いつも通りの冷たく無機質な声で咎めたけど、
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