第20話
妖精さんがやられちゃった。
許さない。夢見はステッキを出してティンクルスターを撃った。
お星さまはマオーに当たる前に黒い炎で消されちゃった。それなら、
両手を突き出して、心の中でスプラッシュビームを思い浮かべた。
水のビームが魔王に当たった。
びくともしなかった。
苦しい。もう、力が出ない……妖精さん……
夢見の頭の中に、負けないで、頑張って、夢見は強い子、そんな言葉が浮かんだ。
大好きな、こえ、
ママ? パパ?
良く、頑張ったね。
今までよく、頑張ったね。
泣きながら、褒めてくれた。
そんな姿を、
——天井から、見てた——
「勇者ユメミをっ、はなせぇぇぇっ!!」
身体が軽くなった。
妖精さんが、マオーに体当たりしたみたい。
首を絞められていた夢見は自由になった。
マオーは妖精さんを弾き飛ばす。妖精さんは夢見の前に落ちた。羽も一枚しか残ってないし、傷だらけだ。妖精さんは、夢見がちゃんと出来るように頑張ってくれてたんだ。
だから、ちゃんといかなきゃ。
夢見は妖精さんを両手ですくった。妖精さんは、また金色の剣になった。
しっかりと握りしめ、
マオーを刺した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます