第19話



 マオーの攻撃がすごくて何も出来ない。

 受け止めるのがやっとだよ。

 夢見も攻撃しないと!


「えいっ!」


 あっ、剣が弾かれて遠くに飛んでっちゃった。勇者の剣は元の妖精さんの姿に。

 妖精さん、傷だらけだ……


 うっ、捕まっちゃった……苦しい……


 息が出来ない、よ……





 ————死んじゃうの?





 前が、見えない……もう駄目。

 でも、夢だし、負けちゃっても……いい、


「負けたらいけませんっ! 勇者ユメミィィーー!! 超ヒップアタック!!」


 妖精さんがお尻で攻撃してる。妖精さんの攻撃って、それしかないのかな?

 マオーはすぐに妖精さんを叩き落とした。


 妖精さんの羽が一枚千切れちゃった。


 酷い、もうやめて。


 でも、妖精さんは逃げなかった。どうして妖精さんはそこまでしてくれるの?

 夢なんだから、諦めようよ。


 妖精さんの羽がまた落ちる。もう、飛ぶことすらままならない妖精さんに、マオーが黒い炎で攻撃した。妖精さんに当たる。


「ゔぅっ、よ、せ……さ、」


 どうしよう。妖精さんがやられちゃった。真っ黒炎に焼かれて地面に落ちた。


 動かない。死ん……じゃったの……?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る