第18話
大きな扉を見つけた。
「勇者ユメミ! ここが魔王の間ですっ!」
「妖精さん、詳しいね」
「さぁ、いよいよ最期のたたかいですよ!」
人の話を聞かない妖精さんとの変な旅も、マオーさんをやっつけたらおしまいだね。
夢見は両手で大きな扉を開けて中に入ってみた。
「いましたっ、魔王です!」
アレがマオー。真っ黒だね。
黒いモヤモヤがヒトの形をしてる。
「勇者ユメミ! しっかりしてくださいっ! たたかうんです!」
そんなこと言われても……こわいよ。
「危ない!」
いつの間にか、目の前にマオーがいた。
夢見はこわくて、動けない。すると、マオーが腕を振り下ろしてきた。
「きゃっ」
ビキニアーマーの肩の部分が溶けちゃった。こんなの、当たると死んじゃう。溶けちゃうよ。
「勇者ユメミ! わたしが勇者の剣になります! それで魔王を倒すんです!」
妖精さん!?
妖精さんが金色の剣になった。羽の生えた可愛い剣だった。
『勇者ユメミ! さぁ、魔王を!』
「わ、わかった! 痛かったら言ってね?」
夢見は剣をかまえた。マオーがまた攻撃してきた。今度は逃げずに受け止めた。
『いでっ……』
「だ、大丈夫?」
何か聞こえたけれど、マオーの攻撃がはやくて聞き取れないや。
それに、受けるだけで精一杯だよ。
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