第15話



 悪いのは、夢見と妖精さんだよ。だから、


「ムリィィ、キュアァァーー!!」


 怪我をなおしてあげないと。


 光が怪獣さんを包み込むと、なくなった腕が元どおりになった。フラフラする。


「勇者ユメミ!? 無茶をし過ぎです!」


 妖精さんはたまごに気付いて、


「勇者ユメミ、それでこそ勇者ですっ!」


 調子いいんだから。


 怪我のなおった怪獣さんが、たまごの裏にあった宝箱を咥えて、夢見の前に置いた。


 夢見が怪獣さんを見上げると、怪獣さんは短く鳴いた。くれるのかな?


 開けてみた。


 中には水着みたいな服が入っていた。


「こ、これはっ、ビキニアーマーです!」


 ひき肉あーまぁ? 何それ?

 どうやって着るんだろう。妖精さんはすごく興奮してるけれど、夢見的にはNGかな。


「さぁ、勇者ユメミ! ビキニアーマーに着替えてくださいっ!」


「え~、まじですか~」


 これを着るの?


 妖精さんは着ろってパタついているし、見上げると怪獣さんも頷いていた。


「着なきゃ駄目?」


 二人が頷いた。



 夢見は着替えてみた。




「どうかな、変じゃない?」


「完っ璧です!」


 妖精さんのテンションが上がった。

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