第13話



「スプラッシュ~ビィーーム!!」


 怪獣の腕がぶっ飛んだ!


 倒した?


「勇者ユメミ! よけて!!」


「えっ!?」


 そんな……怪獣の腕を吹き飛ばしたのに、それなのに、まだ動けるの?

 火の玉が飛んでくる。


 駄目だ、避けられない!!



 ————



「はっ!」


 あれ? ここ、お家……?

 あ、パパだ。起きたんだ。まだ眠たそうに目をこすっているパパを見上げると、夢見に気づいて笑ってくれた。パパの優しい笑顔、好き。


「パパ~、朝ごはん食べたら公園!」


 パパは夢見の頭を撫でてくれた。くすぐったいけれど、これ大好き。

 朝ごはんは、目玉焼きとウインナーだった。




 公園に着いた。

 夢見はパパの手を引いて遊んだ。今だけは夢見だけのパパだもんね。


 帰り道、ジュースを買ってくれた。

 喉がかわいてたから、美味しかったよ。



 今夜はよく眠れそう。

 目を閉じた。妖精さんの顔が、浮かんだ。


 夢見はママにくっついて、



 ぐっと、強く目を閉じた——



 ————

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