著者さんがほかの人からお題をもらい、それを用いた嘘エッセイを書く!
というわけでこちら、言ってみればエッセイ風大喜利小説となりましょうか。お題がばらばらというか基本的に無茶振りなので、内容も実にバラエティなのですが……それがまた、いい感じに苦し紛れなんですよね。
人間、追い詰められたときにひねり出したものがやけにおもしろかったりするじゃないですか。本作に収録された各話すべてがそれなんですよ? かといってただのトンデモじゃなく、著者さんのノリよき文章運びと感性、その端っこどころかど真ん中に見える「いただいた無茶振りをどんなふうにおかしくでっちあげてやろうか!?」という意気と威勢、実に気持ちいいのです。
丁々発止などという言葉がありますが、これはまさに発案者さんと著者さんの真剣勝負! いや、実際あのお題をこうねじ曲げて返しちゃうのかと、感心するよりありません。
心地よい緊張感に彩られた(ような気が多分する)虚構エッセイ、絶賛連載中です!
(新作紹介 カクヨム金のたまご/文=髙橋 剛)