第20話 風と共に走りぬ

 友人に勧められてバイクを買った。スクーターではなく、250ccのマニュアル変速。流れるようなラインの青い塗装で、カッコイイ。


 早速、バイク通勤。

 シートに跨ってクラッチを切り、キーを挿し、捻る。ドルン、とエンジンがかかる。アクセルを少し吹かして調子を見る。いい感じだ。

 クラッチを放してそろそろと前進し、通りに出る。交差点でウィンカー出し損ねてしまった。いかんな。


 風を切る感覚が心地よい。

 伸び始めた髪が風になびく。ノーヘルなのに今更気が付いた。


 ずっとチャリに乗ってたから、どうも飛ばすときは脚で漕ぎたくなってしまう。

 そう言えば、通勤先までの道のり、どうなってたっけ?

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