第5話 紙の雲

 公園で、子供たちと一緒に、大きな薄い紙をクシャクシャに緩く丸めて、ふわっとした塊りを作る。それを高く掲げて手を放すと、上昇気流が強いのか、ふわふわと空へ上がって行った。

 面白いので、沢山作った。

 見上げると、みんなで作った紙の雲が群れになって、編隊のようにならんでいた。

 どんどん遠ざかり小さくなる紙の雲。暮れなずむ公園で、もう暗くなった東の空に浮かぶそれらを、ずっと眺めていた。

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