第13話 期末試験
七月二十五日がやってきた。
隣りを歩いているアリシアはブツブツと何かをつぶやいている。
レヴィンは今はそっとしといてやろうと何も話しかけない。
今日から期末試験である。
これが終われば無事、夏休みだ。
学校に到着すると、流石に学校全体がピリピリしているようだ。
レヴィンは下駄箱で内履きに履き替えると、アリシアに声をかけてやる。
「アリシア! 頑張れよ!」
「う、うん。頑張るよッ!」
そう言って彼女はBクラスに入って行った。
なんかBクラスって言葉の感じが悪いな。野球で万年Bクラスとかだったら悲惨だ。と前世の事を思い出してレヴィンは某球団の事を頭に思い描いた。
一日目の科目は、倫理、薬学、アウステリア王国史である。
これ位なら問題ないだろう。
倫理の試験、レヴィンはさっさと問題を解き終わると、後は寝て過ごしていた。
薬学の試験、レヴィンはさっさと問題を解き終わると、後は寝て過ごしていた。
アウステリア王国史の試験、レヴィンは(以下略
こうして一日目の試験が無事終了した。
二日目の科目は、道徳、数学、魔法理論である。
まぁなんとか大丈夫であろう。
道徳の試験、レヴィンはさっさと問題を解き終わると、後は寝て過ごしていた。
数学の試(以下略
三日目の試験
以下略
こうして筆記試験の日程は終了した。
アリシアは重い頭を抱えていた。
どうやら不安でいっぱいのようだ。
「大丈夫だって。魔法専門の学校なんだから、魔法さえ上手く扱えれば問題ないはず!」
自信満々に言い切るレヴィンにアリシアはパっと顔を輝かせる。
「そ、そうだよねッ! よしッ! 実技試験頑張るよッ!」
シーンも控えめにアリシアを応援していた。
試験会場は魔法練習場だ。
ここは、その名の通り、普段魔法を練習するための場所である。
別に魔法を弱めるフィールドになっているとか、弱める魔法がかけられているとかそう言う事はない。
一応、壁などには耐久力強化の魔法はかけられているが。
状況によって適切な規模の魔法を発動させる事も技術の一つなのだ。
そのため、力任せに強力すぎる魔法を使用して、施設に被害が出ると減点対象になる。
「次、レヴィン、準備しろ!」
レヴィンに発動すべき魔法の名前が伝えられる。
順々に魔法を発動放っていくのだ。
「
「よし、次!」
「
「よし、次!」
「
「よし、次!」
「
「よし、レヴィン、終了!」
一年次に習った魔法を次々と放っていく。
威力も発動速度も得に問題はないと判断された。
魔法陣も上手く描けているとの評価だ。
「次、ロイド、準備しろ!」
「
「よし、次!」
「
「よし、次!」
「
「よし、次!」
「
「よし、ロイド、終了!」
精霊魔術は解明が遅れている魔法で、現在、判明している魔法の種類はごくわずかである。
精霊術士自体がレアな
そして、
Sクラスに続いて、Aクラスが終了する。
いよいよアリシアのBクラスの番だ。
最初のアリシアに発動する魔法が告げられる。
「次、アリシア、準備しろ!」
「はいッ!」
「
「よし、次!」
「
「よし、次!」
「
「よし、次!」
「
「よし、アリシア、終了!」
アリシアも無事に実技試験を終了した。
「これで夏休みだよッ!」
アリシアは満面の笑みを浮かべてそう言い放った。
その日、レヴィンとアリシア、シーン、ベネディクトで帰り道に祝杯(ノンアルコール)をあげた。
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