第3話

前回までのあらすじ

俺「ドーン」

高校生ども「バーン、キラッ」

俺「キラァッ」

俺&高校生ども「きょろきょろ」

デブ「のじゃ…のじゃ…」

鎧たち「…」

魔人?「バーン!」

お使いの人「グッシャァ」

俺「神様ぁ!?」



……

………

いや、現実に戻ろう。

くっそ、あいつ俺を遊びに本格的に巻き込んだってところかよ!?


なんだ、あいつ?魔人とか言ってたか…?

でも周りの感じ的にあれが敵なんだよな…?


でもいきなり戦闘突入とか聞いてないんですけど!?

とりあえずこの目の前に出てるステータスをいじってどうにかするしかないのか。

でもそんな余裕あるのか!?


「かかれ!かかれ!」「くそぉぉお!なんでこんなところに魔人がぁ!…ぐわぁっ!!」「ちくしょうう!」「はぃぃいいいい!!!」


あぁ、なんか鎧の人たち頑張ってくれてるみたいだし、案外いけるのか?なんか変な雄たけびの人もいるが…。あそこの内臓もろだしさんはなんか文官さんっぽい服装だもんな。きっと非戦闘員だったのだろう。さっきは兵士Aとか言ってごめんなさい。


「おいおい、何だってんだ!?急に襲われてんじゃんかっ!どうなってんだよ王様!!」


遥人はると君だったか、彼も戸惑いを隠せないようだな。うん、言う通りだよな。どうなの王様!


「むぅぅ…!この王都、城の結界を超えてくるとはどういうことなのじゃ!?えぇい、ガリウス!何とかするのじゃ!!」


「はっ!」


王様もびっくりしてんじゃん…

さすが派遣にほとんど委託してるだけはあるな。

なんか短めに返事してた人がガリウスって人か、なんか王様の隣に突っ立ってたけど、強いのか!なんか豪華な感じの金ピカ鎧装備してるし!!


「魔人の侵入を許すとは我ら騎士団の失態。このガリウスが自ら雪ぎましょうぞ!サウバー殿大召喚のあとで申し訳ないが、彼らを守ってはくれないだろうか?」


「もちろんですとも。しかしここまで侵入してきたという割にはあの魔人たいそうな魔力は感じませんぞ?」


「それは朗報ですな。膂力りょりょくに秀でた個体というところでしょうかな。お前たち負傷者は下がらせろ!私が出る!」


おぉ!これは期待できちゃうんじゃないの!ガリウスさん強そうじゃんか!

あと実はさっきから視界には入っていたけど豪華な金糸の刺繍の入ったローブを着てる人が俺たちを召喚したのか。いや、でもその後ろに金糸の刺繍はないけどローブの人たちもいるな。…あれ、召喚ってあいつがやってたんじゃないの?

今はそれどころじゃないか、というかこのステータス画面ずっと目の前に出たままなんだけど、邪魔なんだけど…


「ささ、皆様こちらに。我々の後ろに来てくだされ。」


サウバーさんだっけか、王様の前に出てなんか杖を構えて俺たち呼んでるわ。


「さ、こちらです」


「あ、どもっす。」


「え、えぇ。わかりました。」

「…(コク)」

「っ!わかりました。」

「ない、やっぱりないよぉ…」


下っ端ローブの金髪お兄さんに誘導されて、サウバーさんの後ろ、王様の近くまで移動する俺たち、なんだけど1名心ここにあらずなんだけど、大丈夫かこのジャージの子?あと、視界に微妙に入ってくるこのロリっ子ずっと黙ってるんだが、どうしたんだ…?


「……はぁっ!高位障壁ハイ・シールド!」


「これはっ!」

「うぉっ!」

「・・・!!」

「あれ、なんか胸のところはなんかあるんだけど…」


「おぉ!!これは!」


サウバーさんがなんかごにょごにょ言ってから叫んだあとに、俺たちの前に透き通った壁みたいなのが出てきたぞ。

これが魔法ってやつなのか!それっぽいのは初めて見たな!いや、いつもはほら、ピカーってなって終わりだったから、ね?


「皆様、これで我々は安全です。どうかご安心ください。そこでいきなりなのですが、ステータスと念じてみてはもらえないでしょうか?」


ん、さっきの下っ端ローブのパツキンお兄さんがなんか言ってきたな。

いや、すでにステータスならずっと目の前に出てるのですが…


「ステータス?うわっ、なんだこれ!」

「ステータス、ですか?何か出てきました!」

「…ステータス」

「上はあるのに、下はない。上はあるのに下は…」


1名ほどトリップ続いているが彼らもステータスが出てきたようだ、いや、俺はさっきからずっとあるんだってば!微妙に文字がお兄さんの目元にかかっていてお顔が見えないのよ!


「見えましたでしょうか?それが皆様の能力の証です。このステータスは人によってさまざまありますが、転移者の皆様は一様に高水準かつ希少な職業を授かると言われています。皆さまはどうでしたか?ちなみにわたくしは『魔術師』の職業を授かっております、クラインと申します。」


下っ端ローブさん、クラインさんっていうのか。なんか向こうでガリウスさんが戦ってくれているのにこんなことはなしていていいのか微妙だけど、やっぱり強いから平気ってことなのかな。

ん、職業?なんて出てるっけ。


―ステータス―


【名前】 久留米寅三(くるめ とらぞう)


【職業】 運転手


【体力】 20


【魔力】 100


【力】 20


【知力】 50


【運】 5



【スキル】 運送 レベル1


【スキルポイント】 10000


そうそう、運転手だわ。あっれーーーすっごい現実感…

他のみんなは何なんだろうか?


「俺は『勇者』って出てるな。」

「私は『聖女』ってなってるわ」

「…『賢者』です。」

「上、下…上、下…」


「おい、眞琴まこと。さっきからどうしたんだよ!ステータスって言えってよ!おい!」

「上…しt…あれ、遥人どうしたの?」

「いいからステータスって言ってみろ、ほら」

「え、うん、ステータス。(なんか遥人が近いな///)…って、なにこれ!」

「お、【職業】ってところになんて出たんだ?」

「うん、『聖騎士』ってでたよ?」


「おぉ!素晴らしい!伝承の【職業】ばかりです!サウバー様、これはついに来たのかもしれません!」


ああ、うん、来てるね。俺の不遇具合が…

あの野郎…


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