無言の殺し屋と無口な少女

第18話〜トモズクッキング

はい、本日も始まりました。

トモさんの３分クッキングの時間です。

本日のお題はこちら、

『ユキが元気になる料理』

です。

マゼンダの情熱的かつ直接的すぎる愛情を前に、以前以上に人見知り＆引っ込み思案になってしまったユキ。

このままでは一人立ちはおろかお外で散歩もできません。

まだ初めてのお使いも済んでいないし、同年代のお友達もできていません。

このままではいかん！

とりあえず元気になってもらって、そこから徐々にリハビリをしていこうか、というのがトモさんの考えです。

あ、ちなみにナレーションは神の声(作者)がお送りします。

神の声(作者)に食レポやグルメレポートの経験は一切ありません。

おっとトモさん、集めてきた食材の類いをテーブルに並べていきます。

まず出てきたのは……リンガですね！

お次は……リンガです！

そしてお次が……またしてもリンガ！

まさかのリンガフェスティバル！

しかも調理器具はおろしがね。

これは明らかにリンゴおろし、もといリンガおろしを作るみたいですね。

３分もいらない……っと！

皮を剥いたリンガを一個はおろし、二つ目はみじん切り、そして三個目はぶつ切りにした!?

そしてそれぞれをミルク、ハチミツの入った、低温にかけられた鍋に投入！

どうやら細かい口当たりを調節することでユキの好みをより詳細に探ろうとしている様子……。

トモシェフ、侮れませんね！

まだユキは生後間もない時期ですから、ほとんど離乳食と変わりませんね。

そして火が通ったあと人肌程度に冷ます！

あとは器にそれぞれを入れて盛り付け(？)れば完成です！

見た目にはほとんど違いは見られませんね。

トモシェフはユキを迎えにいきました。

室内なのでほんの三歩程度の距離です。

ユキはまだ小さいですからあまり沢山は食べれません。

器には少量ずつ、三つ合わせてちょうどいい量が入っています。

残りはスタッフがおいしくいただきます(キリッ)。

トモがユキを抱いて戻ってきましたね。

そして器の前にユキをそっと置きます。

下にはいつの間にか敷かれたタオルケットが……！

トモ……恐ろしい子！

って、あ！ちょっとトモシェフ！

カメラの前に立たないで！

それ1台しかないんだから！

ちょ！

……。

あ、やっとどいた。

ってユキ、全部食べ終えてる！

三つの器はひとつ残らず綺麗になってます！

食レポは！？

３分クッキングの最大の見せ場は？

おーい！

あ、ユキは元気になったみたいです。

第一回の３分クッキングはどうやら失敗みたいですね。

しかし！

いずれ第二、第三の神の声（作者）が……

ってユキ！それだめ！

小型カメラはデリケートなんだから！

噛まないで！

ちょ、あ！

こわれ