異世界へ5 (第6話)

『え?どういうこと。』

沙苗ちゃんの言っている事に少し戸惑う。

「だーかーらー、魔力の使い方をおしえてほしいんですよ。さっきの話で私の中二 心がくすぐられちゃいまして。」

私は、彼女の言っていることはわかる。確かに魔族とかはかっこいい!だけど彼女が言うのは少しおかしい。事情を話したときは、どちらかと言うとかえりたそうだった。魔物にもおびえていた。そんな人が魔力を使いたくなるだろうか。護身のためでもないみたいだし。話し方やバカっぽさは同じでも違和感を感じる。もしかして「多重人格」だったりして。 

『まあ暇だしいいよ。明日ね。』

こうして今日出会ったバカな人、沙苗ちゃんに明日から魔力を教えていくことになりました。



私は、沙苗。なんやかんやあって、昨日助けてくれたひかりさんに、魔力を教えてもらっています。

『まず、能力を発動させて。』

私はお母さんに言われた通り、念じて発動させました。

「思ったんですけど、何で尻尾でズボン突き破っても治るんですか。

『それは大人の事…。じゃなくて気にしたら負けだよ。』

「いや、でも」

『気にしたら負けだよ。(威圧)』

何かとんでもない圧力が、かかったような…気にしたら負け、気にしたら負け。

『とりあえず殴ってみよっか』

さも当然のように殴ってきました。怖すぎます。

「いったっ、くない?」

何故か尻尾が自動で守っていました。

『今のは魔力が尻尾を使って体を守った動き。いま流れた感じのが魔力だよ。

 次は魔力をこぶしに集中させて炎を想像してみて。』

ひかりさんの説明うまいです。自然とあたまにはいってきます。って、そんなことより

「私の会話今回少なすぎじゃないですか。」

『たしかに、どんどん存在感うすくなっていってるね。』

私は少しメタいつっこみを入れて修行の続きをやりました。

『これもオッケー。あ!そういえば沙苗ちゃんって元何部?』

「剣道です。嫌いな奴の銅を思いっきり外してました。」

そういうとひかりさんは、露骨に引いてました。

「ちょっと、冗談ですからね。引かないでくださいー。」

『まあ、知ってたけど。少し反応が見たかっただけ。』

また、からかわれた。

「これで勝tta…」

『それは怒られちゃう。』

『まあともかく、剣道部ね。』

そういってひかりさんの持ってきたものは真剣でした。

『じゃっ、この剣に魔力注いで振ってみて。』

「えっ。私真剣使ったことがないですよ。」

『たぶんできるから。』

「そんな無茶ぶり。」

『いいからやるの。』


こうしてカオスな修行が始まりました。


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