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 やがてすぐにナッツの皿は俺たちのところに運ばれてきた。見た感じ皿には十粒ほどしか乗ってなくて、普通だと百ゴンスかそこらで買えるもののように見えた。これが三万ゴンス? ぼったくりもたいがいにしろよ!


 と、叫びたいのはやまやまだったが、情報収集のためにここに来たという当初の目的を思い出し、それはぐっとこらえた。ある程度金を使ったほうが、店員も昨日のことを話してくれやすそうだしな。


 それにまあ、いったん注文しちゃったものはしょうがない……しょうがないんだよ、なあ? ぐへへ……。


「じゃ、じゃあ、さっそくこれを俺に食わせてもらおうか!」


 俺は鼻息を荒げて、新人の女に言った。ハアハア。


 しかし、動いたのは俺の隣に座っているプロの女のほうだった。


「うふふ、わかってるわよぉ」


 プロの女はナッツを一粒口にくわえ、俺に顔を近づけてきた。うおっ! そのぷるっとした分厚い唇が、俺の唇と重なるぅ!


 まあ、ナッツが間にあるので、お互いの唇が完全に重なることはなかったが。ナッツを俺の口にねじこむと、プロの女はすぐに離れてしまった。


「どう、おいしい?」

「そ、そうだな。なかなかだな……」


 ポリポリ。口に入れられたナッツを噛みながら、せいいっぱいクールぶって答える俺だったが、内心は今のキス寸前のプレイにドキドキだった。はわわ……なんてすばらしいサービスなんだろう。値段以外は最高じゃねえか。値段以外は。


 と、そこで、近くの席から女の店員のはしゃいだような声が聞こえてきた。なんだろう? ちらっとそちらのほうを見ると、なんと女の店員の乳の谷間に男が顔を押し付けている!


「ああ、あれはニンジンスティックを頼んだお客さんね」


 と、プロの女が俺に説明した。


「ニ、ニンジンスティック? それを頼むとどうしてあんなことになるんだい? さっぱり意味がわからんぞ!」

「そりゃあもちろん、ここにはさんで食べてもらうからに決まってるじゃない」


 プロの女は艶っぽく微笑みながら、自らの乳の谷間を指さした。な、なるほど! それであんなふうに……なるほどなるほど!


「頼んでみる、ニンジンスティック?」

「頼む頼む! いくらだい?」

「一本、一万二千ゴンスね」

「えっ」


 高い! いやでも、ナッツよりは安い? おっぱいついてるし、もしかしてお得なの、これ?


「じゃあ、注文するねー」


 と、プロの女はまた強引に注文してしまった。ややあって、俺たちのところにニンジンスティックの入ったカップが運ばれてきた。入っているのは一本だけ。市場価格にして十ゴンスくらいだろうが、これがこの店では一万二千ゴンス……。


 ま、まあ、頼んじゃったものはしょうがないよね! おっぱいつきだしね!


「じゃあ、さっそくこれを俺に食べさせてもらおうかっ!」


 俺は今度は自分からすすんで動き、ニンジンスティックを素早く新人の女の胸の谷間に差し込んだ。ふふ。今度こそ、こっちの子の肌の感触を楽しむぞっ!


「え? わ、私ですか? すみません、まだこのサービスはやったことなくて……」

「いいんだよ! 何事も経験だ!」


 俺は戸惑う新人の女に、親指を立てて力強く言った。聞きました? まだ客を取ったことのないおっぱいですって! 俺が一番乗りだ、うひょー!


「そうね。初めてご来店のお客さまだし、初めて同士でちょうどいいかもね」


 プロの女も俺と同じ意見のようだった。そうだよ、何事も経験だよ、ぐへへ……。


「わ、わかりました。では、失礼します……」


 新人の女は恥ずかしそうに顔を赤らめながら、俺のすぐ前までやってきた。


 俺はさっそくその胸の谷間に顔を近づける――と、そこで、プロの女が背後から俺の両手をつかんだ。


「この注文では、おさわりはNGなの。だから、お客様がニンジンスティックを食べている間は、こうして違う誰かが手を押さえておくことになっているのよ」

「な、なるほど……」


 ボッタクリメニューならではの厳密なルールってものがあるんだな。この注文ではあくまで顔でおっぱいを楽しむだけ……。


「では、どうぞ」


 と、新人の女はたわわなおっぱいを両手で持ち上げて、俺の顔にその谷間を近づけてきた。俺は迷わずそこにあるニンジンスティックに食いついた。


 とたんに――俺の顔はふくよかなおっぱいで包まれた! ぷるんっ! おおおおお! なんという幸せな感触!


「あ……ん……」


 俺が乳の間でもぞもぞ顔を動かすと、新人の女はその都度体をくねらせたり、あえぎ声を出したりした。うっひょー! 初めてながらも、相当いい反応してるじゃない、この子! この子は伸びるわよ!


 また、そうやって顔全体で乳の感触を味わいながら、違う女に後ろ手に拘束されているというのも、なかなかエロティックでよかった。なんかすごくイケないことしてるような気持ちになるじゃない! これでたったの一万二千ゴンスとか、コスパよすぎだろ、この店! さすが人気店だは!


 やがて、ニンジンスティックを食べ終え、新人の女は俺から離れてしまった。至福のおっぱいタイム終了か。


 いや、まだだ。まだ俺の財布の中身は終わっちゃいないっ!


「ねえ、よかったらニンジンスティックもう一本いっとく? 今度は私の胸で?」

「いいね! ぜひ、もう一本頼むよ!」


 俺は迷わずおかわりをリクエストした。よーし、今度は違うおっぱいを楽しむぞ!


「……ユリィを連れてこなくて、本当によかったな」


 と、近くでヤギがあきれたようにつぶやくのが聞こえた。

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