第3話

 俺は見覚えのない場所のベットの上にいた。そこは周りに白いカーテンがあって、ってここは保健室か?しかし何故、俺が保健室に?


 あ〜俺は、今世紀最大に思い出したくもないことをたった今思い出してしまった。確か、俺はこっそり写真を見ていたら、いつの間にか心霊写真?に変わっていて、、、

 その後は、心の中でも言いたくないな。


 俺の高校学園青春ライフは一日目だが、死を宣告された。なんか、早すぎね?って言うかもう逆に考えたら、俺、この学校の有名人じゃね。なんかポジティブシンキングっていいな。いやでも、体育館から教室に向かう時に見せられたみんなの顔は俺を有名人と思っているのではなく、明らかに気持ち悪がられていた。はぁーやっぱポジティブシンキングなんて俺には無理だ。


 俺が、落ち込んでいるとカーテンがガラガラーと音をたてた。音の方に首を向けると、そこにはすごい綺麗なお姉さんが俺を見ていた。地毛なのかは定かではないが、綺麗な焦げ茶色をしていて、背中の半分程まで伸びた髪はとても柔らかそうであり、肌は色白で、これまた柔らかそうである。目はぱっちり二重な、綺麗な黒目で、しっかりと通った鼻筋。そして、少し厚く色っぽい唇は淡い赤色に染められている。


「具合は大丈夫?福田優杜くん。」


「あー、だいぶ良くなりました。初日から、

 なんか本当にすみません。」と、謝る俺。


「私も驚いちゃったわ。村田先生から、いきなり飛び跳ねたかと思うと椅子に足引っかかって転倒したって聞いたから。」と笑いを堪えながら話すお姉さん。


 あー、死にたい。お美しい貴方までそんな顔にして俺の事を見るのですか。


 「あら、ごめんなさい。自己紹介まだだったわね。もう知っているかもしれなけど、保健室担当の人です。名前は篠原さくらって言います。さくら先生とかさくらっちとかよく呼ばれてます。優杜くんも好きなように呼んで大丈夫ですよ。」と微笑みながら。


俺は、さくら先生の優しそうな微笑みにしばし見とれてしまった。が、聞きたいことを思い出した。


「あのー。俺をここまで誰が運んでくれたんですか?」


「村田先生です。あれは凄ったですよ。優杜くんのバックを背負いながら、お姫様抱っこしてここまで運んで来たんですから。村田先生は言ってましたよ。こんなに人とズレてる奴は見たことねぇって。」と手を口に抑えながら。


え?その絵面大丈夫?しかも褒めてないよね熱血村田は俺の事。なんかさくら先生もバカにしてるし。とにかくお礼をして、ベットから降りてカーテンの先に向かった。


「結構、保健室広いですね。」


「そうですね。でも、休み時間になると人が溢れる程の人気スポットなんですよ。私は怪我した人とか、体調が悪い人だけ来て欲しいんですけど、来る人の9割は男子ですし基本的にはお悩み相談して欲しいみたいで、本当に困っちゃいますよ。」と手をグーにして頭に乗せ、またしても微笑みながら。


「さくら先生は、とても綺麗な方ですからね。仕方ありませんよ。」と苦笑いしながら。


たしかに、そりゃこんな綺麗な人がいたら思春期真っ只中の高校生男子はお近ずきになりたいと思うだろう。


「優杜くんもそんなこと言わないでよ。」と照れくさそうに。


俺はさくら先生とまだまだ話したいと思ったが、時間は下校時間を過ぎていたから、最後にきちんとお礼をした後、熱血担任の田村が届けてくれたバックを肩に掛け、保健室を出て、我が相棒の自転車と共に学校を後にした。


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