第1話 思い出の場所
今日は身体もだいぶ動くようになったので外に出てみることにした。
サイラスとの一件からキリアも復興が進み、城下を行きかう人も徐々に多くなっている。
もともと私は人混みを歩くのは得意ではない。特に理由はないが何故か
仕事でもないときは普段大人の女性ではなく、本来の
「……帰りたい……」
キリアは一年中太陽がさんさんと照り付けており、魔女の
だが私には目的があった。
「……やっと……着いた……」
私が向かった場所は
「……すみません……」
「はい、何で……、こ、これはティアラ様!? 本日はどうなさりましたか?」
かったるそうに振り返った男性は私のことを
以前からキリアの住民に『ティアラ』は大人の女性として
しかし、サザン
それを目撃した兵によって、たちまちこの
「……マリアート……行く……?」
「ま、マリアートですかい。
「……残念……」
私の目的地、マリアートはキリアを南西に進んで
カルバはキリアを出て西に
私は
『どうして馬車なんて使うのかしら? 『
「……激しい動き……傷が開く……」
『だったら
私にだけ聞こえる声を発する魔神『レヴィアタン』、七体の
レヴィと私は呼んでいる。
レヴィの
しかし、サイラス、そしてサザンの戦いで私は
いつ、このちっぽけな命が無くなっても
今までは
だから早めに
『気持ちは分からないわけじゃないわ。けど、
「……いつ死んでも……おかしくない……から……」
『今回は相手が悪かっただけじゃない。私達の
私は
※
ティアラのいないキリア城。
カイはいつも通り、城内の
サイラス戦の傷跡は深く、数か月たった今も城内のメイドや兵の多くは
カイはその代わりとして城内の
「団長ちゃん、本当に申し訳ないのです。私達メイドがしなくちゃいけない仕事なのに」
「気にする必要はないです。
「そうは言ってもですねー」
セミロングの
「ラミアちゃんとクロちゃんがいなくなって、城の中もすっかり
「むしろ
「またまたー、分かってますからね。私みたいにラミアちゃん達の
「いやいや、そんなことするわけ……、今、なんて言った?」
スーに対して
スーは
「もう
「そ、そうだったんですか。その
スーは
「本当に団長ちゃんはプライベートな時と、そうじゃない時で
「ちっとも、ちっとも面白くないですよ、スーさん。本当は
「さあ、どうでしょう?」
「クロはスーさんに
クロの
「クロちゃんのはまごうことなき、
「開花させんなよ、そんな才能。今すぐ
※
掃除が終わり、
「そういえば
「
「傷も
「そこらへんはティアラも
スーは
カイも隣の窓を
「ティアラちゃんの
「ティアラの故郷はマリア―トって村です。静かな場所で良いところでしたよ」
「団長ちゃんは行ったことあるですか?」
「はい。一度、
スーは笑いながら、手を動かす。
「ハハハ、団長ちゃんも冗談が言えるんですね」
スーは
「……本当なんですか、その話? ちょっと気になるんですけど」
「この話はデリケートな部分があるのでティアラから
「団長ちゃんのイケずですー」
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