第15話 コウリュウの存在

こんにちは、カエデッス!お互い泣いてめっちゃ目が潤ってるッス。


「…目の休養程度に昼寝しようか!」


「あぁ!」


「おやすみ〜」


「そこで!?」


おやすみなさい!



「ふぁぁ…」


おはようございま…って。めっちゃ白い!…フィルター中?


「おっ、やっと気づきおった!」


「えっと…どちら様?」


「私は!四神のリーダーである!」


「お!?コウリュウさん!?」


「主、ビャッコとつがいになったのか。意外だ…」


「え?」


「ビャッコは元々そんなフレンズじゃないんだがなぁ…」


へぇ。じゃあなんで僕とつがいになったんだろう?


「そうなんですか?」


「そうだ…だが!今はそんな話している暇なんかない!」


「え?」


「一旦主の体、借りるぞ!」


「えっ!?ちょっ!?」


「すぐ終わる!まあ待て!状況はこれで見るがいい!」


そういうと消えた。…マジですか。



「…あ、なんだ、カエデ、もう起きたのか?」


「…なるほど、今のビャッコはこんな姿をしているのか。エプロンをしたビャッコ…確かに可愛いな…」


「…?どうした?熱でも出たか?」


「…頂上に用がある。ついてきてくれ」


「…?」 



「全く…コウリュウさん、何してるのさ…?」


よくわからんわ!



「…ビャッコ、準備はできてるな?」


「?」


「おい、俺たちを差し置いて何を」


「エム イシュア ネウ アンフ セフチェ ヘヌア ウンヌ エフ ヘヌア ウレル ラー エル ネヘフ エン ネフ ジュトゥ イウ アーク イル フェスィ セトゥ ネプ ケティ オブ センター ドラゴン ハート…」


「…?どうした?」


…ふっ、出てきたか…!我が身よ!


「準備はできた…」


「なっ…!?」


「主、すまなかったな?今、戻してやるからな…」



「あぁ…そういうこと?じゃあ戻るか!」



「…よっこらしょっと!」


「カエデ!」


「さあ、主よ。私の魂を球状のものにする。それをアレに投げてくれ」


「うん!まかせて!」


「…?何をするんだ?」


「まあ見ててよ!復活して!コウリュウ!」ポ-イ


「「「「「「「コウリュウ!?」」」」」」


まあみんな驚くでしょうね!でも…流石にこのちっちゃい体で投げるのは辛いって!


そして、投げた魂は浮遊している体に吸い込まれ…光を放つ。


「おわっ…!?」


「眩しい…!」



光がなくなる。


「…ははは!実体でいられるのはなんと清々しいことなのか!」


「…コウリュウさん…」


「あっ、主、すまなかった!」


「…コウリュウ…本当にいたんだな…」


「ビャッコ、主の今までの行い、目を逸らさず見てたぞ?」


「…えっ」


「なかなか良いものじゃないか!もっと主たちは仲良く暮らすんだろう?ならもっと仲良くなるが良い!はは!」


…割と笑いが多い四神だねぇ。


「…そうだ、主にお願いがある」


「ん?」


「うまい飯、食わせてくれないか?お腹が空いて…」


割とお茶目さんだった。


「はいはーい!じゃあまずは家に行こうか!」


「ま、待ってくれ!コウリュウ…と言ったな?」


「そうだ。私はコウリュウだ!主らは…?」


「俺はフェンリル」

「私はキュウビキツネ」

「俺はマンティコア」

「「俺はロック鳥だぜー!」」


「なるほど、何か主らの雰囲気が普通のフレンズと違うと思えばそういうことなのか!」


「コウリュウ。確か四神の中でもリーダー的存在…だな?」


「そうだ!…さて、案内してもらっていいか?」


「うん!こっちですよー!」



「さっき見たが、主らは確かにいい住処を持ってるな…」


「ふふ…でしょ?」


「あぁ」


「つがいになったフレンズさんにいつもみんなが家具を具現化してくれたりしてくれるからねぇ…」


「へぇ、便利だな!じゃあ…不味くてもいい。美味ければそれでいいが…料理が食べてみたいんだ」


「そうなの?じゃあ…ビャッコ?」


「…へ?」


しっかり作れるか、テスト!


「お好み焼き、せっかくだしコウリュウさんに振る舞ってあげればいいじゃん!」


「何っ!?ビャッコ、料理作れるのか!?…これは楽しみだな…」


「…カエデェ…!」


あら、そんな憎しみを込めた目で見てもそんなに必要ないんじゃ?


「ふふっ、がんばってね♪」



「…ちなみに私がなぜ復活したかというと、主らの間で私の話題が出たからな?頃合いかと思って」


「え?どこにいたの?」


「体は火山の中、魂は主に勝手ながらも取り憑いていた」


「取り憑いっ!?」


「すまないな…」


…ちょっとぉ…急なカミングアウトやめてよ…!


「出来たぞー」


「おお!これがお好み焼きってやつか!」


「うん!そのフォークを使って食べて?」


「あぁ。では…いただきます」


…ビャッちゃんも息を飲んで緊張してるよ!


「…美味い!美味いぞ!こんなに美味しいもの、食べたことがない!」


「…!やったね!努力の結果だよ!」


「あぁ!やったぞ!」


「なんだ…一言で言うなら、手が止まらないほど美味しい。この緑色の食材は、硬そうに見えて、別に硬くもなく柔らかくもなく。この白くて伸びるものはちゃんとそれ独自の食感をそれだけで感じることができる…。

…ジャパリまんではかんじられない味だ!まさに最高の味だ!」


でしょうね!混ぜ物がこんなにも変化するんだもの!


「味は…よかったんだな?」


「さっきから言っているだろう!最高だ!」


「ならよかったね!作った甲斐があったじゃん!」


「カエデが教えてくれたおかげだ!感謝する!」


「…さて、満腹、満足したところで、お礼と言ってはなんだが…カエデ、元の姿に戻りたいか?」


「え?まあ素の大きさに戻りたいけど…」


「私なら容易く戻せるぞ!どうする?戻るのか?まあ戻るときには5分気絶してもらうがな?」


なぜ5分気絶するし。


「戻して!お願い!」


「あぁ!…じゃあ、ビャッコ?カエデの体がものすごく変化する。気持ち悪くなるから…出ておいたほうがいい」


「そ、そうなのか?じゃあ」


「…さて、始めるぞ?」


「う、うん…?」


その瞬間からは記憶にない。



「…い。おい、起きろ」


「ん…」


「戻ってるぞ。確認してみい」


「…!マジだ!」


全身ちゃんと治ってる!不具合…無し!最高!


「さて、私はそろそろ頂上に帰るとするかの…ふわぁぁ…」


「え?ゆっくりしていかないの?」


「私が復活したところの後始末もしないといかないからな」


「そうなのか…じゃあまた来て?その時もおいしい料理振る舞ってあげるからさ?」


「あぁ、その時はお好み焼き以外のものが食べたいな…」


「うん、任せて?」


「じゃあ…さらばだ!」


「じゃあねー!」


「…おっとそうだ…主ら、深く愛し合えよ?どうせつがいになって不老不死にもなったんだ。たくさん子供、作れよ?私たちは楽しみにしているからな…」


「あはは!そう言われちゃったからには頑張ってたくさんつくらないとね!」


でもビャッちゃんは何人欲しいのかな?それに多すぎてもダメだし…


まあ聞けばなんとかなるか!



「ビャッコッコー!」


「お!治ったか!?」


「うん!あけてもいい?」


「あぁ!」


ドアを開けると、ビャッちゃんが目を輝かせながら抱きついてきた。可愛い。


「やっぱこの姿が一番いいな…」


「でしょ…?…ねぇ、ビャッコ」


「どうした…?」


「ビャッコはさ…子供、何人欲しい…?」


「子供か…?多い方が私は嬉しいな…」


「じゃあどうする…?頑張って4人とか…?」


「そうだな…将来が楽しみだ!」


「じゃあ今から努力しないとね?」


「え?」


そして、強引にビャッコの唇を奪う。最初は驚いていたけど、すぐに受け入れてくれた。


「…カエデ…したい…のか?」


「うん…我慢できない…」


「ならすぐそこにあるからな…寝室///」


「もう!いつもいつも緊張しすぎだって!緊張をほぐして!せっかく僕としばらくの間愛し合うんだよ?緊張したらまともに受け入れられないじゃん!」


「そういうカエデは恥ずかしくないのか…?///」


「恥ずかしいさ!でもそんなの押し殺してでもビャッコを愛したい!その気持ちさえあればなんとでもいける!」


「そうか…ならそれをやるための秘訣を…やりながらでも教えてくれないか…?」


「うん!じゃあ…愛し合お?」



「カエデ…」


「ん?どうしたの?そんなに僕の体をまじまじと見て…」


「…すごいと思う。こんなに筋肉があるのに絵が上手く描けて…料理もできて…万能だ。まあそこは…私がなんとかしないと収まらないがな…///」


「ふふっ、ごめんね?でもさ?最初はこの筋肉だってセルリアンからフレンズさんを助けるために付けたものだよ?」


「だけど意味がない。…なら今後は私が何か危険な目にあったらその力で助けてくれないか?」


「もちろんさ…!ビャッコを傷つけるのがいたとしたら誰であっても許さないから!」


「ありがたい…!…あれっ?恥ずかしくない…?」


「そう、もうヒントなんて教えなくてもいい。一瞬でも楽しめれば、恥ずかしさなんて消える。お互いに向き合おうとする!」


「なるほど…!じゃあ…」


ビャッちゃんがベットに寝っ転がって…


「…襲うんだろう?私に…子供を産ませるんだろう…?ならばそうして見せろ!私は受け入れる!愛する者のため、私はカエデの愛を受け入れる!だから…カエデも途中で萎えるなよ?気を張れ!今日は私とカエデ、お互いに満足いくまでやめないぞ!」


…これやってるときのこの言い方初めて見たんだけど…!


「…うん!僕は本気でビャッコに子供を産ませるからね!時期がまだ来てなくても何回もやるよ!ビャッコがやりたくなくても…!」


そこからは…の子作りが始まった…がだ。



「ハァ…ハァ…」


「どうした!もう萎えたか!私はまだまだ満足いかんぞ!」


ビャッちゃん…ドSすぎる…!


「本気の子作り、するんじゃないのか!」


「もう…動けないよ…」


「動けない?ならば私が動く!だが萎えることだけは許さないからな!」


「ひぇ…」


「どうした!怖気ついたか!だが私はまだ満足してないぞ!」


「…ねぇ」


「ん?」


「…これさ…気持ちいい?」


「当たり前だ!」


「そりゃよかった…ビャッコ?来て?」


「あぁ…」


…ビャッちゃんも理解してくれたみたい。そのまま唇を奪い合い、小さく口を開けた。

そのままやらしい音が部屋全体に渡る。

お互いを何度も、何度も愛し、求め合う。

それがどれだけ嬉しいことやら…


「…はぁ、カエデ…」


「…うん…」


「まだ、やれるよな…?私はやりたくてたまらないぞ…?」


「もちろんさ…!」





「…はぁ…満足したぞ…誘ってくれてありがとな♪誘ってくれなきゃ多分やってなかったからな…」


「実はね?コウリュウさんに子供をたくさん作れって言われたんだよね?だから今日、子供を作る気があるのか、ちょっと試させてもらったけど…そのノリなら大丈夫そうだね?」


「あぁ…カエデ、夕飯抜きでいいか?」


「え?」


「お腹いっぱいなんだ…その…カエデので…///」


時計を見てみればもう7時。結構時間かけたな。


でも!僕のだけでお腹いっぱいになるのはマジで健康に悪い!悪いけど何か食べてもらうよ!


「僕のでお腹いっぱい?嬉しいけど水分?がやばい!何か食べて!」


「そ、そうか…じゃあ…サラダだけでもいいか…?」


「うんうん、何か食べてね?僕は普通にお腹空いてるからガッツリ食べるけどね?」


「何を食べるんだ?」


「え?パスタだけど?」


「な、なるほど…?」


「ふぁぁ…足ガクガクで動かない…」


「私もだ…気持ち良すぎたからな…///」


「あ、ビャッコも?」


「そうだな!」


「ふふっ!」

「ははっ!」


ビャッコがいてくれるだけで、生活が楽しい。愛する者がいるだけでこんなに変わるものなんだね…

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